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サンマリノGP初日、ミサノマリンパーク
インテリマーク編集部
2007年9月1日

最新のデジタル情報通信システムを誇り、今年から新しく生まれ変わったミサノ・ワールド・サーキットが、8月31日より当地14年ぶりのグランプリ開催1日目を迎えたが、この日の午後の暴風雨により新生ミサノは一部の区間が完全に水没してセーフティー・カーの通行も不可能になるというマリンパークさながらの様相となり、イタリア期待の一大イベントの初日は、午後のセッションが全てキャンセルされるという異例の事態となった。
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■前夜から降り続いた雨

レースウイーク前日の木曜日のミサノは気温35度の猛暑に見舞われており、その日の夜に降り出した小雨は朝方まで続いたが、金曜午前の最初のセッションとなった125ccクラスのフリー・プラクティス1だけは辛うじてドライ路面が得られたようだ。

■コースの一部が水没し、午後のセッションは全て中止
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しかしながら、次のMotoGPクラスの開始直後に雷と暴風雨が発生し、景色や路面コンディションは急激に一変している。250ccクラスのセッション開始時には若干路面も乾き始めたが、正午過ぎには再び激しい雷と豪雨に見舞われてコースの一部が水没した事から、14時の段階にレース審議委員会はこの日の全てのセッションの中止を発表している。


■安全とコース学習のためにとられた追加セッションは幻に
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1993年の14年前となるグランプリ開催時とは逆回りの周回方向となり、一部の区間のレイアウトが変更され、サーキットの全長も昨年より120メートル長い4180メートルとなった事から、サンマリノGP初日はこの新生ミサノの安全確保を目的としたコース学習のために、MotoGPクラスの午後のセッションとしてフリー・プラクティスを通常よりも1回多い2セッション(FP2,FP3)用意していたが、この計画は文字通りすべて水泡と化してしまった。


■2日目のスケジュール変更内容
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当然、ウェットとなったこの日の午前のセッションだけでは、晴天が予想される日曜日のレースに向けての各チームの準備は不十分なため、レース審議委員会は初日のセッションの中止決定後に、2日目午前中のスケジュールを変更し、以下の通り発表している。

■MotoGPクラスのフリー・プラクティスが2時間に

サンマリノGP2日目となる9月1日土曜日の走行スケジュールは、125ccクラスのフリー・プラクティス2の走行開始時間が予定より1時間早い現地時間の午前8時(日本時間の15時)となり、MotoGPクラスのフリー・プラクティス2は午前9時から11時(日本時間の16時から18時)までの2時間のロング・セッションとなる。
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なお、250ccクラスのフリー・プラクティス2以降のスケジュールは当初の予定通りとされており、全クラスの予選は2日目の午後にそれぞれ1回のみ行われる。


■排水対策に課題を残した1日目のミサノ

最新鋭のハイテク機器を誇る新生ミサノ・サーキットは、今回は不幸にして異例の大豪雨だったにしても、まだ排水対策に何らかの課題を残す事が判明したようだ。悪天候によりセッションが中止された最近の例では、配水管の清掃不備により同じくコースが水没した昨年のマレーシアGP2日目があげられるが、その時でもセーフティー・カーの通行が不可能になるほどの水没には至っておらず、ましてやピットレーンやピットガレージ内が水没するという事はなかった。
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■水が大量に流れ込み大騒ぎとなったピット内

今回の水没騒ぎで大騒ぎとなったのが各チームのピット内だ。さすがに行方不明者は出ていないが、ガレージでは午後にメカニック、サスペンション・エンジニア、データ技術者などが総出でピット内の水出し作業を行い、泥水に浸かった機材やマシンを高い位置に避難させている。
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なお、ピット内はこの浸水の影響で一部停電となったようだ。

■チーム首脳陣も水の掃き出し作業に参加

またカワサキのピットでは、ライダーたちから恐れられるコンペディション・マネージャーのミハエル・バルトレミーも、懸命な姿で水の掃き出し作業に参加している。
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■シュノーケルを探すリズラ・スズキ勢

リズラ・スズキの広報は、午後にジョン・ホプキンスとクリス・バーミューレンがシュノーケルを探していたと報じており、いかに十誡のモーゼといえどもミサノの洪水の中を走行するのは難しかっただろうとしている。実際にホプキンスは「ブリヂストンがスズキのマシンに合う水上走行用のタイヤを用意しているか心配」と述べ、バーミューレンは「一部区間は潜水艦が必要だった」とコメントしている。
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■ジェットスキーを探すウエスト

また、アンソニー・ウエストは「カワサキのジェット・スキーを探そうかと思った」とこの日の午後に語っているが、暗雲たちこめたミサノの空の状況に反し、カワサキとの来期契約を交わした彼は非常に明るいようだ。
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■3名のオーストラリア勢が揃って転倒

この日は雨の影響で8コーナー付近の路面が滑りやすくなっており、125ccクラスでは転倒者が相継いだが、特に大きな怪我を負ったというライダーの情報は入っていない。
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MotoGPクラスではリズラ・スズキのクリス・バーミューレン、ドゥカティーのケーシー・ストーナー、カワサキのアンソニー・ウエストという3名のオーストラリア人ライダーが揃って転倒しているが、こちらも特に誰も怪我は負っておらず、すぐに走行を再開している。

なお、最後に転倒したアンソニー・ウエストは「オーストラリア人2名が転倒したので仲間に加わってみた」とコメントしており、とても明るい。


■調子を上げるミシュランのレインタイヤ
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なお、転倒したMotoGPライダーの3名全員がブリヂストン・ライダーである事からも分かる通り、今回のウェットタイヤの仕上がりはブリヂストンよりもミシュランの方が比較的に良かった様子だ。ケーシー・ストーナーが「一部のコーナーではドニントンよりひどい状態だった」と述べているのに対し、フィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシやレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンは「ウェットのグリップが予想外に良かった」とコメントしている事からも、ミシュランが打倒ブリヂストンを狙い、必死の開発を進めている様子がうかがい知れる。


■一部は改善されたが全体的に不評の舗装路面
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新しくなったミサノのアスファルトの状態については、昨年にSBKでミサノを走ったばかりのアレックス・バロスは「大きく改善された」との印象を持っており、安全委員会の視察を以前にミサノで行った事のあるバレンティーノ・ロッシは「当時は路面の状態が悪く再舗装を依頼したが、悪くないレベルになった」との好印象を示した。

しかしながら、この2名を除く多くのライダーは路面のでこぼこのひどさを訴えており、ドライになってから再度様子を見たいとしている。


■サンマリノGP1日目、MotoGPクラスの走行結果

以下に、この日午前の激しい雨の中、気温22度、路面温度19度、湿度79%のウェット条件で行われたMotoGPクラスのフリー・プラクティス1の走行結果を示す。
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1) マルコ・メランドリ ITA ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分46秒948
2) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分48秒632
3) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP7 1分48秒852
4) ロリス・カピロッシ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP7 1分49秒167
5) コーリン・エドワーズ USA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分49秒219
6) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分49秒591
7) ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分49秒724
8) ジョン・ホプキンス USA リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 1分49秒957
9) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分50秒389
10) アレックス・バロス BRA プラマック・ダンティーン デスモセディチ GP7 1分51秒072
11) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 1分51秒164
12) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分51秒177
13) カルロス・チェカ SPA ホンダ・LCR RC212V 1分51秒312
14) アレックス・ホフマン GER プラマック・ダンティーン デスモセディチ GP7 1分53秒171
15) 中野真矢 JPN コニカミノルタ・ホンダ RC212V 1分53秒297
16) カーチス・ロバーツ USA チーム・ロバーツ KR212V 1分53秒428
17) シルバン・ギュントーリ FRA ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 1分56秒352
18) 玉田誠 JPN ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 1分59秒146
-) トニ・エリアス SPA ホンダ・グレッシーニ RC212V -分-秒-


ちなみに、午前のMotoGPクラス走行時の雨の激しさは、この日のトップスピード記録であるマルコ・メランドリの時速215.7キロが、250ccクラスのアルバロ・バウティスタの時速216.4キロよりも低い事から分かるだろう。


■メランドリとホフマンが今回のミサノから復帰
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今回トップタイムを記録したグレッシーニ・ホンダのマルコ・メランドリは、前回のチェコGP初日に発祥した首の椎間板ヘルニアの症状が、この日の午前中にはだいぶ回復したと述べている。しかしながら、雨にためにハードブレーキングが少なくなった事が首への負担が少なくなった理由だろうとメランドリ本人は述べており、まだ2日目以降の体調には不安が隠せない様子だ。

また、ドイツGPではプライベートな理由で右手を骨折、その翌週のアメリカGPではフリー・プラクティス中に他のライダーに追突されて左手を骨折し、前回のチェコGPを欠場していたアレックス・ホフマンも、今回のミサノからは走行に復帰しており、体調は万全だとして、久しぶりのデスモセディチの感触を楽しんだとしている。


■各チームの1日目の状況やライダーのコメント

以下に、ミサノ1日目の各チームの状況や、ライダーのコメントなどを紹介する。

■本拠地で好調なスタートを切ったグレッシーニとメランドリ
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初日のトップは、2番手のバレンティーノ・ロッシを1.68秒引き離したグレッシーニ・ホンダのマルコ・メランドリだった。メランドリは、ヘルニアの事を考えて最初は慎重に走行したが、すぐにバイクからは好感触が得られて速く走る事ができたとしている。

また、アッセンで左大腿骨を骨折し、前回のブルノからレースに復帰するという驚異的な快復力を見せたチームメイトのトニ・エリアスは、この日は転倒のリスクを避けて走行を見送っている。

■メランドリ「2日前は体調が悪くて不安だった」

写真この日午前の19周回の走行の中で1分46秒948のトップタイムを記録したメランドリは、まともに走ったのは2ヶ月前のラグナ以来だが、この日はすぐにマシンから好感触が得られたとしている。

「ラグナ以降2ヶ月もまともにバイクに乗っていませんでしたから、ここまでいい感触で今回走れたのは本当に嬉しかったですね。」とメランドリ。

「2日前には体調が悪くなっていたのですごく不安でしたが、有り難い事に今日の午前中には調子が戻りました。それにウェット・コンディションはあまり首に負担がかからないんです。ドライの時ほど激しいブレーキングをしませんからね。」

「コースに戻りたくて仕方なかったので、今日は本当に楽しむ事ができました。バイクの調子もいいし、走り出してすぐに好感触が得られました。」

「ミサノは良く知っていますが、周回方向が逆になったので気分的には全く新しいサーキットです。高速区間は本当に難しくて攻略が大変ですから、あそこはライダーの技量によって差が生じるでしょうね。」

「明日はコース上に泥が残るでしょうから、難しい路面状態になりそうです。」

■エリアス「まだ転ぶのは危険」

この日は走行を見合わせたトニ・エリアスは、2日目以降は転倒を気にせず走れるよう、天気が良くなる事を望んでいる。
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「今日は雨のせいで奇妙な1日でした。」とエリアス。

「まだ転ぶのには危険な身体の状態ですから、午前はリスクを冒さないようにウェットでの走行をキャンセルしました。」

「今日の午後みたいな気象条件は初めて見ました。明日は走りたいのでドライになって欲しいです。」


■エンジンの調整どころではないフィアット・ヤマハ
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イギリスのロードレースサイトであるMCN(www.motorcyclenews.com)によれば、当初の予定を変更してミサノに新型エンジンを持ち込んだとされるフィアット・ヤマハ・チームは、この日は暴風雨によりエンジンの調整どころではなかった様子だが、ミシュランのレインタイヤにはバレンティーノ・ロッシとコーリン・エドワーズの2名が揃って好感触を示している。

■ロッシ「ミシュランのウェットタイヤに好感触」

この日の21周回の中で2番手タイムの1分48秒632を記録したバレンティーノ・ロッシは、メランドリとのタイム差は大きいが、ミシュランのレインタイヤの感触が良かったので1日目の内容には満足だとコメントした。

写真「残念ながら今日はひどい天気になりましたが、午前中に走った時のコースの第1印象は、安全委員会の視察として市販バイクで走った時よりはずっと良かったです。」とロッシ。

「コースのがたつきに関してもうまく修繕してくれた様子ですね。もう一度舗装をやり直してもらえないか頼んでいたんですが、今の状態はそれほど悪くないと思います。もちろん雨だったので全力走行はできていませんが、問題のないレベルになっていますし、自分はかなり満足できています。」

「雨のせいで2時間予定されていたセッションがなくなったので、誰にとっても難しい状況になったと思います。でも、明日はセッションが1時間延長されましたし、予報によれば明日は天気もかなり良くなるみたいなので、ドライの時間が取れる事を期待しています。」

「今日の午前はいい走りができました。リアに新しいレインタイヤを履いてみましたが、すごく好調でした。メランドリとは大きく差が開いていますが、それでも満足できています。」

「明日がドライになれば当然状況は一変するでしょうが、ドライ用のセッティングに関しても同様に改善は進むと思いますから、楽しみですね。」

■エドワーズ「ミサノは逆周回方向でも走りやすい」

1分49秒219の初日の5番手タイムを記録したコーリン・エドワーズは、SBK時代とは逆方向の周回となったミサノでも、一度コツをつかめば走りやすい事が分かったと述べている。

「午前中はすごく調子が良かったんですよ!」とエドワーズ。
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「SBKで慣れたコースを逆方向に周回する事になりましたが、一度コツをつかんでしまえばかなり快適に走れる事が分かりました。ウェットでのバイクの調子もとても良かったです。」

「セッショングを本格的に調整する前に、まずはコースの感触を確かめるために基本セッティングのまま2周ほど走ってみました。プラクティスのほとんどを1セットのタイヤのみで走りましたが、今シーズンの以前のウェット・セッションの時よりもかなり感触が良くなっていました。グリップがすごく良くなってるので、今後にすごく期待が持てましたね。」

「本当なら今日の午後には追加のセッションもあったんですが、信じられないような天気になってしまったので無理でした。ただ、条件は全員同じですから、残りの時間を最大限に頑張りたいと思います。」

■ブリビオ監督「レインタイヤが進化した」

ミシュランのレインタイヤの進化に喜ぶフィアット・ヤマハのチーム監督であるダビデ・ブリビオは、翌日以降の時間を有効活用してレースに備えたいとコメントした。

写真「ここまで天気が悪くなるとは本当に不運でした。ここでこんな事になるとは予想もしていませんでしたからね!」とブリビオ監督。

「午前の最初のプラクティスもウェットだったので、コースの状況を調べるのにあまり十分な時間は取れていませんが、いずれにしてもライダーたちの最初の印象は悪くないようですし、2名揃って非常に速く走る事ができています。」

「ミシュランはウェットタイヤの開発を非常にうまく進めてくれたようですから、これは大変に喜ばしいことです。」

「追加のセッションがなくなってしまった事が残念でなりませんし、おかげで今日は好調だった作業を継続する事ができなくなりました。ただ、これは誰もが同じ条件ですから仕方ありませんので、明日の時間を最大限に有効活用したいと思います。」


■ウェット路面のグリップに一部問題を抱えたドゥカティー勢

ドゥカティーのケーシー・ストーナーとロリス・カピロッシは、バイクの感触に問題はないが、揃ってミサノの一部区間でグリップが得られなかったとコメントしている。
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■ストーナー「転んでびっくりした」

初日の3番手タイムとなる1分48秒852を記録したケーシー・ストーナーは、この日はマシンに小さな問題を抱えていた事から慎重に走っていたが、突然転んでしまって驚いたと述べている。また、ストーナーのミサノのアスファルトへの印象は、6月末のドゥカティー・ワールド・ウイークでのデモ走行の時と同じく、あまり良くはない様子だ。

「午前中は小さな問題を抱えていました。自分もミスをしてそのまま転んでしまったんですが、125ccのライダーが何人もあそこでは大回りをして転んでいたので、自分としてはすごく気をつけて走っていたつもりだったんです。だから転んだ時にはすごくびっくりしました。」
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「その後の残りのセッションはミディアム・タイヤしか手持ちになかったので、あまり自信を持って走る事ができていません。」

「今日の午後はドライになる事を期待していましたが、予想とは全く逆になりコースには大量の水が溢れていました。いくつかの区間は泳げそうでしたね!今日はいい1日になると思っていたので、午後に走れなかったのは本当に残念でした。」

「コース自体にあまり感動はありませんね。ものすごくひどいでこぼこが何ヶ所かにありますし、ウェットでは信じられないほど滑りやすいところもいくつかあるので、ドニントンに近いか、一部のコーナーはそれより悪い状態です。」

「ここのウェット路面で好感触を得るのは楽ではありませんが、明日からドライになってくれればコースの理解も深まるでしょうし、状況も少しは良くなると思います。」

■カピロッシ「まだミサノに関するデータはゼロ」

この日の4番手タイムとなる1分49秒167を記録したロリス・カピロッシは、初日のウェットのマシンに好感触は得られたが、2日目以降はドライが予想されるので、セッティングはゼロからの作業になるとコメントしている。

「今日は去年のマレーシアの時みたいでしたね。」とカピロッシ。
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「今回の豪雨でみんなの計画は全て台無しですよ。今朝起きた時にはすでに雨が降っていましたが、とりあえず午前のフリー・プラクティスは走りきる事ができて良かったです。」

「路面はウェットでもそんなに悪い感触ではありませんでした。ただ、8コーナーの区間だけはひどく滑りやすくて、今朝の転倒のほとんどはあそこで発生していました。」

「一番の問題は、雨だと自分たちのブレーキング・ポイントと走行ラインがドライの時とは変わってしまう事です。日曜日のレースは晴天になりそうですから、明日はドライになって欲しいですね。」

「現時点においてミサノに関するデータは全くない状態ですから、ミッションもサスペンションもエンジン・マッピングもタイヤ選択も、全てゼロの状態から始めなければいけません。だから明日は午前の9時から11時まで2時間のセッションが用意されている訳です。」

「あと、雨が大量の泥をアスファルトに残しますから、コース上の清掃をしっかりやって欲しいです。いずれにしても路面状態は完璧にはならないでしょうが、一旦バイクが走り出せば、路面にゴムが付着して少しは改善されると思います。」


■舗装路面のでこぼこを気にするレプソル勢
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午前中はコースの学習に努めたというレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンとダニ・ペドロサは、ドゥカティーのケーシー・ストーナーと同様に、揃ってミサノの舗装路面のがたつきが気になった様子だ。

■ヘイデン「聞いていたほどにグリップは悪くない」

初日の6番手タイムとなる1分49秒591を記録したニッキー・ヘイデンは、アスファルトのグリップ・レベルはそれほど悪い印象ではなかったとするものの、路面のがたつきが一部気になったとコメントしている。

「どうやら色々面白い事になりそうですね。」とヘイデン。
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「ここは新しいサーキットですし、今日は少しだけ学習できましたが、舗装表面は悪くないみたいですよ。いくつかコース幅の狭い区間がありますが、雨の中でも聞いていたほどにグリップは悪くありませんでした。」

「ただ、ウェットでも路面のがたつきがすごいですね。それにいくつかのコーナーは逆向きに進んでいるような感覚があって、コーナーの入り口は幅が広いのに出口が狭くなっているんです。かなり通り抜けるのは大変ですが、でも戸惑うという程のものではありません。あと、ブラインドコーナーがどこにもありませんね。」
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「バックストレート終端の高速カーブはここで一番テクニカルなコーナーだと思います。むつかしい区間ですし、高速コーナーが複数あってタイムを稼げる場所です。」

「明日ここに戻ってからは忙しい1日になりそうです。」

■ペドロサ「去年のマレーシアもここまでひどくなかった」

この日の12番手タイムとなる1分51秒177を記録したダニ・ペドロサは、サーキットで今回ほどの洪水はかつて経験した事がないと語る。

「今日のようなコンディションは今までに一度も見た事がありません。」とペドロサ。
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「去年のマレーシアでもここまでにはならなかったし、ピット内に浸水してくるのなんて初めて見ました。すごかったですね。」

「午前中はサーキットの学習をいくらか行いましたが、路面にがたついた場所がすごく多いし、ウェットだとちょっと滑りやすい感じでした。それにコース幅が狭いので追い抜きは難しいと思います。まだ実際どうなるかは分かりませんが。」
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「明日の午前中は2時間のセッションになりますが、今日の走行時間がなくなったせいで温度に適したタイヤ選択やセッティングが難しくなりました。午後の気象条件は午前中とは異なりますからね。この結果、明日の午後のセッション最後に予選タイヤを履く前の30分間は、この作業を行う事になりそうです。」

「だから明日はすごく忙しい一日になりますよ!」


■ブリヂストンのウェットタイヤに好感触を示すカワサキ勢

カワサキのランディー・ド・ピュニエは、ドゥカティー勢とは異なり今回使用したブリヂストンのレインタイヤからは申し分のないグリップが得られたとしており、メカニカル・トラブルに見舞われて貴重な時間を20分ほどロスしたものの、コースレイアウトの学習もそこそこに、早い時期からタイムアタックを開始する事ができたとしている。
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また、今年のWSSでのレース経験から、MotoGPメンバーの中では最も新生ミサノに詳しく、レインマスターの称号で呼ばれるアンソニー・ウエストは、セッションの序盤からタイムシート上の上位に躍り出たが、すぐに他のライダーに追いつかれ、一度の転倒後は最終的に9番手タイムで午前のセッションを終えている。

■ド・ピュニエ「早くドライで走ってみたい」

メカニカル・トラブルによる20分の走行中断後に大雨が降り出し、その後は2周回しかできなかったランディー・ド・ピュニエだが、トップスピードではマルコ・メランドリに続く2番手につけており、レースウイークの1日目としてはいいスタートが切れたとしている。ド・ピュニエのこの日のタイムは7番手となる1分49秒724だった。

「午前のセッションは2番手(トップスピード)でしたから、今週はいいスタートが切れたと思います。」とド・ピュニエ。
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「今日はメカニカル・トラブルに見舞われたので基本的にはあまり調子が良くありませんでした。それで20分ほどロスしてしまい、再び走り始めた時には雨が土砂降りになったので結局その後は2周回しかできていません。その時にタイムシートの上位につける事はできましたが、最終的には7位でした。」

「バイクはウェットでも好感触でした。ブリヂストンのここでのグリップはすごくいいので、どんなにひどく路面が濡れていても大丈夫だと思います。ただ、やはりドライで走ってみたいですね。ドライでもきっと速く走れると思いますよ。」

「その後は天気がさらにひどくなったのでモーターホームの中に待避していました。ピットに戻ってみてガレージとピットレーンの状況を把握しましたが、今日はどうしようもなかったです。しかし、なんともすごい光景でしたね!」

■ウエスト「滑りやすい路面で無理をした」

この日の9番手タイムとなる1分50秒389で初日の走行を終えたアンソニー・ウエストは、雨の中で無理をして転んでしまったとコメントしている。
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「いやあ、面白かったですね。」とウエスト。

「走り出してからしばらくはトップにつける事ができましたし、ずっと調子良く走れていて嬉しかったんですが、そこで転んでしまいました。」

「でも、その前に他の2人のオージーのクリス・バーミューレンとケーシー・ストーナーが転んでいたので、彼らが恥ずかしい思いをしないように自分も加わったんです。まあ冗談を抜きにすれば、あれだけ滑る路面で馬鹿をやったと正直思いますけどね。1コーナーへの進入時にブレーキに触ったらフロントが滑ったんです。」

「でも、そこからコースに戻ってすぐに今日の自己ベストを記録できましたから、これはいい兆候だと思います。」

「ここまで大洪水になるようなひどい雨は見たことがありませんね。カワサキのジェット・スキーを探そうかと思いました・・・」

■バルトレミー「スコットランドみたいだった」

写真ピット内での水の掃き出し作業を率先して行っていたカワサキ・レーシング・チームの首脳陣の1人、コンペティション・マネージャーのミハエル・バルトレミーは、来年までにはミサノの水はけを改善しておいて欲しいとコメントしている。

また、初日の天気は、傘をさしても全く役に立たない悪天候で知られるスコットランドみたいだったとバルトレミーは語る。

「変な日でしたね!でも午前の結果には満足できていますよ」とバルトレミー。

「ここは新しいコースですから、コースに慣れておきたいのはライダーだけではありません。セッティングなどを行うチームのクルーにとっても同じ事が言えます。」

「なんにせよ、今日はイタリアというよりはスコットランドにいるみたいでしたね!来年はサーキット側が状況を改善しておいてくれる事を願います。今回はガレージの中の状態がちょっと厳しすぎましたからね。」

「ただ、明日と日曜日の天気はもっと良くなるみたいですから、明日の午前のランディーとアンソニーの走りが楽しみです。」


■アヒルと泳ぐリズラ・スズキ
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この日のミサノは世界グランプリのサーキットというよりはアクア・パークのようだったと報じるリズラ・スズキ・チームは、翌日以降にドライのセッションが得られる事を願っている様子だ。

■ホプキンス「あまり役に立たない1日」
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初日の8番手タイムとなる1分49秒957を記録したジョン・ホプキンスは、1日目の作業はあまり日曜日のレースに向けては役に立っておらず、セッティングの方向性もまだつかめていないと述べている。

「そうですね、今日はすべてがすいすい(swimmingly)と運びました!」とホプキンス。

「この天候でプラクティス・セッションを楽しんだのは、チームのゴム製のあひる一匹(アヒルちゃん)だけでしたね。午前中もひどいウェットだったのであまりテストの時間が取れていませんから、今日の収穫はコースの周回方向がどっち向きなのかを学べた事くらいですよ。」
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「明日はもっといい天気になって欲しいし、ドライで走れる時間が欲しいです。そうじゃないと何がどうなるか分からないまま、完全な宝くじ状態のレースになっちゃいますからね。ブリヂストンが自分たちのマシンに合う水上スキー用のタイヤを持ち込んでいるのかどうかも不安ですし。」

■バーミューレン「これならオーストラリアのビーチの方がいい」
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1日目の11番手タイムとなる1分51秒164を記録したクリス・バーミューレンは、ミサノを楽しみにしていたが、期待外れの初日の天候にはうんざりしている様子だ。

「このサーキットに戻ってくるのをすごく楽しみにしていましたが、こんな天気になるんだったらオーストラリアのビーチにでもいた方が嬉しかったでしょうね。」とバーミューレン。
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「おまけにコースの一箇所は潜水艦が必要みたいですしね!明日はどうなるのか分かりませんが、ドライの時間が取れる事を祈るだけです。」


■レギュラー・ライダー2名が揃ったプラマック・ダンティーン
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両手を骨折していたアレックス・ホフマンが復帰し、久しぶりにレギュラー・ライダーの2名が元気な状態で揃ったプラマック・ダンティーン・チームだが、アレックス・バロスとホフマン共に、あまりレースに向けてのコース戦略は進まなかったという。

■バロス「SBKの時よりもアスファルトの状態がいい」

写真初日の10番手タイムとなる1分51秒072を記録したアレックス・バロスは、昨年のSBKで走行した時よりもアスファルトの状態が良くなっているので、2日目以降がドライになれば、全体的に速いタイムだ出るだろうと予測している。

「雨のために逆周期になったミサノの情報をあまり集める事ができていませんし、日曜日のレースに向けてセッティングの方向性をどうするかも決まっていません。レース当日はドライになりそうですからね。」とバロス。

「ただ、去年にこのサーキットを(SBKで)走った時と比べれば、アスファルトの状態はかなり良くなったと思いますし、くぼみが減った事は確認できました。今日はウェットになったので分かりませんでしたが、もし明日にドライ路面が得られれば、全体的にかなり速いタイムが出ると思います。」

「明日の2時間のセッションではレースに向けてのセッティングに必要な情報は集める事ができると思いますし、予選でもいいグリッドポジションが狙えそうです。」

■ホフマン「デスモセディチに乗れるのが嬉しい」

写真久しぶりにコースに復帰し、ミサノ1日目を14番手タイムの1分53秒171で終えたアレックス・ホフマンは、1日目は雨のためにあまり作業ははかどらなかったとするものの、ドゥカティーのマシンに2ヶ月ぶりに乗れた事が嬉しかったとコメントしている。

「午前の雨のせいで、今日はあまり作業がはかどりませんでした。」とホフマン。

「でも、今はドゥカティーにまた乗れるようになった事がとにかく嬉しいです。手の調子は問題ありません。ライディングに体力が必要なデスモセディチに今回乗っても、トレーニングで使用した自転車やスーパー・モタードのバイクで苦労した時のような悪い感触はありませんでしたからね。」

「天気予報によれば明日の天気は良くなるみたいですから、もっとサーキットを攻略して、バイクの調子をさらに上げていく事ができると思います。」


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