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第14戦ポルトガルGP、タイトル獲得の条件
インテリマーク編集部
2007年9月12日

今週末の9月14日より、その翌週にはツインリンクもてぎでの日本GPが控えるMotoGPの第14戦目となるポルトガル・グランプリが、大西洋に面するポルトガル共和国のエストリル・サーキットにて行われる。今回のポルトガル以降、グランプリはヨーロッパから見ての海外戦となる日本とオーストラリア、およびマレーシアにその舞台を移し、最終戦のバレンシアを再びヨーロッパで迎える事になっており、本格的な終盤戦に突入する。
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ここでは、前回のサンマリノ・リミニ・リビエラGP翌日に行われたミサノ合同テスト以降の新着トピック、ポルトガルGPの舞台となるエストリル・サーキットの歴史や特徴およびセッティングの方向性、ならびに昨年のレース内容の概略などを紹介する。


■2007年度MotoGPクラス年間タイトル決定の可能性も

昨年の2006年シーズンにおけるポルトガルGPは10月の前半に行われ、ニッキー・ヘイデンが年間タイトルを目前にチームメイトからの接触を受けて転倒リタイアするという、最終戦1つ手前の大波乱のレースとなったが、今年のエストリルは日本GPの1つ手前となる最後から5戦目のグランプリの舞台となった。
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開催時期は若干去年よりも早まった訳だが、しかしながら今年のエストリルも昨年と同様に、年間タイトルを決定づける可能性のある重要な位置づけのレースとなる事は間違いなさそうだ。


■ストーナーの初タイトル決定の条件
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現在のポイントリーダーであるドゥカティーのケーシー・ストーナー(271pt)は、前回イタリアで行われたサンマリノGPにおいて今期8回目の勝利を飾っており、ランキング2位につけるフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ(186pt)とのポイント差を85まで開いた事から、ある条件によっては今回のエストリルでストーナーの年間優勝が決定する。

ストーナーが今週末にタイトルを決める条件は、ロッシの優勝を阻止し、かつロッシとのポイント差をさらに15ポイント拡大する事、ならびにランキング3位につけるレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ(168pt)とのポイント差を3ポイント以上縮められないようにする事だ。

■エストリルでのタイトル獲得の例

この条件を基に、ストーナーの年間タイトルが決定するレース結果の例を簡単にいくつかあげてみる。

 ●ストーナーが優勝した場合

  ・ロッシが6位以下ならストーナーのタイトルが決定。

 ●ストーナーが2位表彰台を獲得した場合

  ・ロッシが11位以下、ペドロサが3位以下ならストーナーのタイトルが決定。

 ●ストーナーが3位表彰台を獲得した場合

  ・ロッシが15位以下、ペドロサが4位以下ならストーナーのタイトルが決定。

■今回はマシントラブルが許されないロッシ
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すなわち、今回のレースでストーナーが優勝した場合、ロッシは最低でも5位以上を獲得しなければ、ストーナーの年間タイトル決定を阻止する事ができない。また、仮にロッシが今回のエストリルでもマシントラブルなどによりノーポイントで終わるような事があれば、ペドロサの前でチェッカーを切る事を条件に、ストーナーは2位または3位でも年間タイトルを決める可能性がある。


■来期に頭を切り換えるロッシ、初タイトルを心待ちにするストーナー

さらにロッシにとって絶望的な計算をすれば、仮にストーナーが今回のエストリルから4戦連続でノーポイントに終わり、その4レースでロッシが優勝した場合でも、ロッシがポイントリーダーに返り咲けるのは、最終戦のバレンシア(その際のロッシのリードは15ポイント)の1戦のみだ。

■ロッシ「辿り着けない状態」
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以前から「数学的に勝利の可能性が消えない限り戦い続ける」と公言していたフィアット・ヤマハ・チームだが、当のバレンティーノ・ロッシ本人は、非常に現実的なコメントを今回のエストリルを前にして残している。

「正直に言ってしまえば、自分たちは年間タイトルにはほとんど辿り着けない状態になった。ストーナーは非常に強いしね。だから今後は来期に向けての自分たちのマシン開発と同様に、今年のランキング2位の確保と、可能な限りレースでの勝利回数を増やす事に力を注ぎたい」とロッシは述べており、すでに気持ちの中心はストーナーとのタイトル争いから離れ、来期に向いている事を明らかにしている。

■ストーナー「タイトルはいつでもOK」

その一方で、開幕戦での勝利から前回のミサノまでは「年間タイトルはあえて意識しない」という姿勢を崩してこなかったケーシー・ストーナーは、公式コメントの中では今回初めてタイトル獲得への自信と意欲を示している。
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「今シーズンの残りのレースは5戦になったが、年間タイトルが獲得できるのならば、その内のどこでそれを決定するかは重要ではない。ただ、現段階の自分たちのパッケージは全ての面において本当に好調だから、どこかでは実現したい」とストーナー。


■エストリル・サーキットについて

ポルトガルのオートドロモ・フェルナンダ・ピレス・デ・シルバ・サーキット、俗称エストリル・サーキットは、大西洋岸から約7キロメートルというヨーロッパの西の端に位置するコース全長4182メートルのサーキットだ。
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■サーキットの歴史

ポルトガルの首都であるリスボンからは約28kmの距離に位置するこのサーキットは1972年に建設され、かつては主にヨーロッパのF2レース用に使用されていた。大改修の後の1984年には、1回のみだがF1グランプリも開催されている。

■GP誘致に2回失敗

WGP(現MotoGP)のポルトガル・グランプリが最初に開催されたのは1987と1988年だが、この時にエストリルはグランプリの安全基準を満たす事が出来ずに誘致には失敗しており、この2年間はポルトガルGPの名称でグランプリは開催されたものの、実際のレースの舞台はスペインのハラマ・サーキットとヘレス・サーキットだった。
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ポルトガルGPの誘致失敗を受け、エストリルは1994年にコースの拡張を行い、この時に現在の4182メートルに13のコーナー(4つの左コーナーと9つの右コーナー)のレイアウトが形成され、後半の低速区間にあるコーナーからのハードブレーキング・ゾーンや波打つ路面で知られる直線区間、ならびに難易度の高いシケインが追加された。

こうしてエストリルはグランプリ・サーキットとしての安全基準を満たすようになった事から、ポルトガルGPは2000年以降はエストリルで行われるようになり、今年はその8回目のグランプリ開催となる。


■毎年天候の不安定なエストリル

エストリル・サーキットは熱心な2輪ロードレースファンが多い事で知られるスペインの側に位置する事から、毎年多くのスペイン人のMotoGPファンがポルトガルGPに訪れており、現場は熱狂的な雰囲気に包まれる事から自然にレースも白熱する。
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■大西洋からの強風に影響を受けるエストリルの気象条件

レースウイーク中の天候は不安定になる事が多く、特に大西洋岸に面する海側からの突風が強い事でも知られており、1年を通してなかなか気象の予測はつきにくいようだ。このサーキットにも吹き荒れる強風はライダーの走行バランスを崩すだけではなく、同時に巻き上げる砂が路面に積もってアスファルトの状態を悪くする事から、タイヤのグリップや耐久性などへの影響を及ぼす。

■2年前は白旗の提示

2年前の2005年は今年のルマンと同じくフラッグ・トゥー・フラッグの白旗(レース中にレインセッティングを施したスペアマシンへの乗り換え許可)がレース中に提示されているが、この時の天候は最後まで大きく崩れなかった事から、誰ひとりとしてマシンを乗り換えるライダーは存在しなかった。

■今年は好天の期待されるエストリル
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幸い今年の週間天気予報によれば、9月13日(木)までは小雨が続くが、レースウイーク初日の9月14日から決勝レース当日の9月16日までは晴天が続くとされており、今週末は不安定な天候に悩まされる事のないポルトガルGPのレースウイークが期待できるかもしれない。

■来年のポルトガルGPはシーズン序盤に復帰

なお、来年からのポルトガルGPは、2004年以前と同様にシーズン序盤の春先に開催時期が移る予定になっているが、エストリルの特徴である不安定な天候と突風が発生する気象条件に大きな差は生じないようだ。


■レイアウトの特徴、極度にメリハリの激しい低速と高速区間

エストリルの最大の特徴は、990時代にはMotoGPバイクが時速340kmに達した約1キロメートルの高速ロング・ストレートと二つの超高速コーナー、およびMotoGPカレンダーの中でも最も低速コーナーとされるシケイン区間の存在という、メリハリの利いたコースレイアウトにある。
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■MotoGPカレンダー最低速と言われるシケイン

コース1周の平均速度として見れば非常に低速な部類のサーキットに入り、コース後半のタイトなコーナーが連続する区間では、ライダーたちは1速〜3速のギアのみを使用し、アクセルを開けきる事は滅多にないようだ。特に極度のハードブレーキングを要求する1コーナーや、MotoGPカレンダーの中でも最低速のコーナーとして知られる9コーナーと10コーナーのタイトシケインには、苦手意識を持つMotoGPライダーが多い。

■高速区間ではトップエンドパワーが必要

しかしながら、5コーナーは時速200kmに達する高速コーナーであり、最終コーナーも非常に高速である事から、これらの区間は、容赦なくライダーとマシンに極限の走りを要求すると言われている。最終コーナーからつながる時速300km越えのメインストレートでは、当然の事ながら優れた加速力など余裕のあるエンジンパワーがマシンには要求される。
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■ライダーとメカニックの技量を試すテクニカル・サーキット

低速区間と高速区間のメリハリの激しさから、さながら能力テストをされているような感覚に、メカニックやライダーは陥るようだが、言い換えればエストリルは、ライダーにとってはライディング技術の見せ場が多いテクニカルなサーキットでもある。

例えば2コーナーはバンクのない下りコーナーとなっており、上り坂のタイトシケインと同様にライダーが転倒し易い難しいテクニカルな場所として有名だが、これらを攻略できれば楽しんで走る事が可能だという。


■高速と低速区間の両方で機能するマシンセッティングが必要

この低速区間と高速区間の差が激しいエストリルは、各チームのメカニックとタイヤエンジニアたちにとって、全ての区間で完璧な走りをするマシンを仕上げる事が難しいサーキットの1つとして知られており、シャシーのセッティングの妥協点を探す事がエンジニアの最重要課題とされているようだ。
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また、エンジンについても同様であり、トップエンドのパワーと低速域での安定した性能という2つの特性が同時に要求される。

■タイヤの消耗が激しいサーキット

タイヤやサスペンションに関しては、海側からの砂混じりの強風の影響による路面の汚れからタイヤに厳しい走行条件となるため、これらを考慮してグリップレベルをどれだけ上げられるかがメカニックの腕の見せ所であり、消耗したタイヤがレースの終盤に向けて性能を上げられるようなサスペンション・セッティングをいかに実現するかが、エンジニアの最もこだわる部分のようだ。


■ライダーに最も厳しいのは海からの強風

エストリルでライダーが最も苦しむのは、大西洋側から吹き付ける突風であり、強風に逆らってマシンのバランスを崩さずに走る事に注意を強いられる。
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また、タイトシケインなどの低速区間ではスロットルのオーバーワークがトラブルを招く事から、990cc時代はマシンの膨大なパワーを慎重に扱う事のできるライディング能力が好タイムにつながったとされるが、今年は排気量が800ccに減らされて総合的なマシンのコーナリング性能が上がり、トラクション・コントロールなどの電子制御システムの性能が大幅に向上している事から、以前よりも比較的に各ライダーはタイムを伸ばしやすくなったと感じるかもしれない。


■MotoGPクラスの2006年レース状況

最後に、大波乱のレース展開となった昨年のポルトガルGPにおけるMotoGPクラスのレース内容を簡単に振り返っておきたい。
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例年通り、2006年のエストリルの路面も砂まみれのアスファルトとなっており、各ライダーはグリップの悪い路面に初日は苦しんだが、この年はレースウイークを通してドライ路面に恵まれており、セッションが進む毎にグリップ・レベルは改善されている。


■ヘイデンの初タイトル決定の可能性があったエストリル

最終戦のバレンシアを翌戦に控えるポルトガルにおいて、この時点のポイントリーダーだったレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンは、ランキング2位につけるキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシから12ポイント差のリードを開いており、このレースでロッシとの差を14ポイント以上開く事があれば、エストリルで年間タイトルを獲得する可能性も計算上はあった。

■ヘイデンをチームワークで抑えたいポールシッターのロッシ
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2006年シーズン前半のYZR-M1の不調を乗り越え、夏休み明けのブルノ以降は着実に表彰台を獲得してきたロッシは、このポルトガルの予選ではポールポジションを獲得、さらにはチームメイトのコーリン・エドワーズも2番グリッドを獲得しており、この仲の良いヤマハ・ペアが、3番グリッドを獲得したニッキー・ヘイデンをチームワークで抑えにかかる事がこのレースでは予想されていた。

この年のポルトガルGPは、ロッシ対ヘイデンのそれぞれの年間タイトルをかけた熾烈な攻防戦が期待され、その中でのチームメイト、および緊張感の高まったヤマハとホンダのそれぞれのライダーの動きなども非常に注目されたレースだった。


■レース開始、ヤマハの2台とヘイデンに続くペドロサ
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レースの序盤、勢いよく前に飛び出したロッシと、それを逃がそうとするエドワーズが2番手につけ、それを3番手のヘイデンが追う中、ヘイデンのチームメイトのダニ・ペドロサは何度もこのトップ集団へのアプローチを行い、時には難しいライン取りを行いながら、この緊迫したタイトル争いの集団に加わろうと試みていた。
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■ペドロサにも残る年間タイトルの可能性
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ロッシとヘイデンのみではなく、ペドロサにも計算上は年間タイトルの可能性が希薄ではあったがこの時点にも残っており、ペドロサは彼のマネージャー兼アドバイザーを務めるアルベルト・プーチとの相談の結果、ホンダとしてのチームオーダーが存在しない以上、このエストリルと最終戦のバレンシアの両方で優勝、すなわち合計50ポイントの獲得を狙っていたとしている。
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■レプソルの悲劇、ペドロサがヘイデンに追突

緊迫したトップ集団にペドロサが何度もアプローチを試みる中、悲劇はその5ラップ目の第6コーナーで発生した。ブレーキング・ポイントに予想よりも早めに到達してしまったペドロサは、慌ててブレーキをかけた際にリアタイヤが浮き上がり、高速でコーナーを曲がるヘイデンの左後方内側に滑りながら追突。ヘイデンとペドロサの2台は一瞬にして砂を巻き上げながらグラベルの中に突き刺さり、この結果リタイアしたヘイデンは、最終戦を前にしてポイントリーダーの座をあっけなくロッシに奪われるという最悪の結果に見舞われる事になった。
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■グラベルの中で叫び続けるヘイデン、なすすべのないペドロサ

しかも転倒の原因はチームメイトのダニ・ペドロサだ。グラベルの中で悲痛な表情を見せ叫び声を上げ続けるヘイデンにこの時のペドロサは近づく事すらできず、同じく絶望の中で背中を見せ、自力で立ち上がりこの場を後にしている。

■ペドロサ「とんでもない事に・・・」
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世界のメディアから多くの避難を浴びる事になったペドロサは、レースのレプソルYPFのインタビューの中でレース翌日朝のベットの中では「ニッキー、自分、レプソル、メカニック、それに多くのファンにとってとんでもない事態を招いてしまった」と頭を抱えたと述べ、「今回の件については、恐ろしく申し訳ないとしか言いようがない。ニッキーはあんな目にあうために努力を続けてきた訳ではない。謝るべき方達への謝罪はすでに済ませたが、公的にも自分がチームメイトのタイトル獲得のために全力を尽くす事を約束したい。バレンシアでは、ニッキーの最大の力になる事を約束する。 」とコメントしている。


■レプソルの2名が脱落後に勢いを増すエリアスとロバーツ
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このレプソル・ペアの脱落後、ついてこれなくなったチームメイトのエドワーズを残し、バレンティーノ・ロッシはヘイデンとのポイント差を最大限の13ポイントに広げるべく、25ポイント獲得に向けて勝利に向けてのチャージを続けたが、このロッシの独走を食い止めたのは予想外とも言える2台、グレッシーニ・ホンダのトニ・エリアスとチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアだった。

■溢れる興奮を必死に抑えながら走るエリアス
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レースの終盤までトップを独走していたロッシに絡むように前を奪ったのは、当時まだ2007年シートを確保できていなかったエリアスだ。エリアスは無我夢中と言える走りでトップに立ってからは、我に返ったようにロッシに合図を出し、再び2番手に自発的に後退するなど、興奮した自分を一度落ち着かせようとしている。

■夢と消えたロバーツ・ジュニアの勝利

エリアスがロッシの背後に下がってからは3番手につけていたロバーツが2台を交わしてトップに立ち、全力の走りでロッシを抑えてコントロールラインを抜けているが、ロバーツは周回数を1周間違えており、残念ながらこの時にチェッカーはふられなかった。この周回にロバーツはエストリルのサーキット・レコードを樹立している。


■ロッシを抑えきったエリアスが堂々の初勝利

チェッカーが振られなかった事に驚いたロバーツが脱力してしまい、そのまま3番手に後退した本当の最終ラップ、ぎりぎりのレイトブレーキングを繰り返しながら全てのコーナーでロッシとのトップ争いを演じたエリアスは、ロッシと僅か0.002秒差で最初にチェッカーを受け、自身のMotoGPクラス初優勝を達成した。
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2位のロッシに続き、3位表彰台はロバーツ・ジュニアが獲得。レースを通してロッシのアシストに努めたコーリン・エドワーズは4位だった。

■エリアスの活躍により希望を現実的なものとしたヘイデン
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このエリアスの活躍の結果、ノーポイントに終わったヘイデンから見てロッシとのポイント差は、最悪の13ポイント差を免れて8ポイント差となっている。ロッシに逆転リードを奪われる事にはなったもののこの時のエリアスの活躍はホンダにとって大変に大きく、最終戦でヘイデンがトップ、チームメイトのペドロサなどが2位を獲得してロッシを抑える事ができれば、まだヘイデンの初の年間タイトルが決まるという、現実味のある計算式を残す事になった。

ちなみに、この活躍によりエリアスはホンダの2007年シートを確保し、ロッシへの徹底したアシストに努めたエドワーズも、厳しいと言われたヤマハ・ワークスの2007年シートを獲得するに至っている。


■ヘイデン「ペドロサに残された最後の方法」
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このレースの直後、ヘイデンはモーターホームに謝罪に訪れたペドロサと握手を交わしており、「彼(ペドロサ)には、今回の件を埋め合わせる方法が1つだけある事を伝えた。もしバレンシアで自分たちがワン・ツー・フィニッシュをできれば、年間タイトルの獲得はまだ可能」と、その後のインタビューに答えている。

■骨折をひた隠しにしたヘイデン

なお、ヘイデンはこの時の転倒で肩を骨折しており、シーズン終了後の冬季テスト中には手術を受ける事になったが、ロッシへのプレッシャーを残す事を目的に、誰にも怪我の事実をこの当時は明かさず、負傷した身体のまま最終戦のバレンシアに挑んでいる。


■エストリルのコース・レコード
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エストリルのサーキットレコード(990cc)は2006年にケニー・ロバーツ・ジュニアが記録した1分37秒914、ベストラップレコード(990cc)は2006年にバレンティーノ・ロッシが記録した1分36秒200。


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