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SBK開幕初日のトップは芳賀選手「まだタイヤの寿命に課題」
インテリマーク編集部
2007年2月23日

SBK(世界スーパーバイク選手権)が、カタールのドーハ近郊の砂漠地帯にあるロサイル国際サーキットにて、ついに2007年シーズン開幕の初日を迎えた。この日の気温は25度、湿度は40%、午後には路面温度が45度まで上昇しており、プレシーズンとは異なる高い温度条件に苦しむチームが続出している。
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■SBKカタール開幕戦、第1予選結果

以下に、開幕初日の午後に行われた第1予選の結果を示す。初日に暫定ポールを獲得したのは、冬季テスト中のカタールでは全くマシンの調子を上げる事ができていなかったヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手だ。
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1) 芳賀紀行 JPN ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 1分59秒019
2) ジェームス・トスランド GBR ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分59秒056
3) マックス・ビアッジ ITA チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 1分59秒369
4) トロイ・コーサー AUS ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 1分59秒440
5) ロレンツォ・ランチ ITA ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 R 1分59秒459
6) トロイ・ベイリス AUS ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 R 1分59秒507
7) 加賀山就臣 JPN チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 1分59秒805
8) ルーベン・ザウス ESP チーム・ステリルガルダ Ducati 999 R 2分00秒244
9) ロベルト・ロルフォ ITA ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 2分00秒258
10) フォンシ・ニエト ESP カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 2分00秒309
11) ミッシェル・ファブリツィオ ITA D.F.X.トリーム Honda CBR 1000RR 2分00秒467
12) マックス・ノイキルヒナー GER スズキ・ジャーマニー Suzuki GSX-R 1000 K6 2分00秒626
13) レジス・ラコーニ FRA カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 2分00秒733
14) ジョシュア・ブルックス AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 2分00秒936
15) 中冨伸一 JPN チームYZFヤマハ Yamaha YZF R1 2分01秒948
16) スティーブ・マーチン AUS D.F.X.トリーム Honda CBR 1000RR 2分01秒964
17) ヤコブ・シュムルツ CZE チーム・カラッチ・ドゥカティ・SC Ducati 999 R 2分03秒186
18) ディーン・エリソン GBR チーム・ペデルチーニ Ducati 999 R 2分03秒704
19) アレッサンドロ・ポリータ ITA チェラーニ・チーム・スズキ・イタリア Suzuki GSX-R 1000 K6 2分03秒777
20) Mashel Al Naimi QAT ダンティーン・MotoGP Kawasaki ZX 10R 2分06秒487
21) ジリ・ドラズダック CZE ヤマハ・Jr・プロ・SBK・レーシング Yamaha YZF R1 2分07秒170
不通過) クリスチャン・ザイサー AUT LBR・レーシング・チーム MV Agusta 2分13秒134
-) カール・マガリッジ AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR -分-秒-



■ベースセッティングに自信を示す芳賀選手とコーサー

写真開幕初日の暫定ポールを獲得したヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手は、午前中はプレシーズン中と同様にカタールでのマシン・セッティングに苦しんだが、午後にセッティングを大幅に変更した後は本人も驚くほどにマシンの調子が上がり、タイムを大幅に伸ばす事ができたようだ。

今回トップタイムの芳賀選手と4番手となったチームメイトのトロイ・コーサーは、MotoGPで培われた技術が反映され、全てが新しくなったという新型ヤマハYZF-R1の開発を進めながら2007年シーズンを戦う。2名は揃ってすでにベースセッティングの仕上がりには自信を示しており、去年使用したパーツと知識も全て流用できているとしている。なお、2名のヤマハ・イタリアライダーは、この日は冬季のピレリータイヤテストの時以上に必死にレースタイヤをテストしていたという。

■芳賀選手「まだタイヤの寿命に問題」
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しかしながら、レースタイヤで初日のトップタイムを記録した芳賀紀行選手は、まだ土曜日のレースに向けてのコメントとして「今回の速さには自分でも驚きですね。ただ、おそらく今のままでは5〜6周でリアタイヤの右側が消耗してしまうでしょうから、まだタイヤの寿命に課題がありあす」と述べ、翌日に向けてまだ作業が多く残っている事を明らかにした。

■コーサー「土曜日はいいレースができる」
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また、初日の暫定フロントローとなる4番手タイムを記録したトロイ・コーサーは、好調だった冬季テストの時よりも高い路面温度に苦しみ、初日はフロントまわりに違和感を抱えていたようだが、ベースセッティングには問題がないので「土曜日はいいレースができる筈」とコメントしている。昨年のスズキのマシンからヤマハへの乗り換えもスムーズに進んだようだ。


■スペアマシンで初日の2番手タイムを叩きだしたトスランド

芳賀選手に次ぐ2番手につけたハンスプリー・テンケイト・ホンダのジェームス・トスランドは、この日は午前中のフリー走行ではトップタイムを記録していが、午後に入りメインマシンがメカニカル・トラブルを抱えたため、予選はスペアマシンを使用しての走行となった。
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メインマシンならさらにいいタイムが狙えたとするトスランドだが、スペアマシンで予想外の好タイムを記録した事については「カタールでの自己ベストを更新できたので全然悪くなかったですね。本当に満足できました」と述べており、開幕戦2連覇への自信をさらに深めている。


■マシンの加速感不足に悩むアルスター・スズキ勢

開幕初日に、マックス・ビアッジと加賀山就臣選手のアルスター・スズキペアは、スズキの新型GSX-R1000の加速感不足に悩まされており、2名は揃ってその解決を急いでいる様子だ。
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■ビアッジ「今回はタイヤの節約が重要」

また、この日の第1予選で3番手タイムを記録したマックス・ビアッジは、マシンの加速性能の不足感以外にも、熱によるフロントタイヤの消耗の激しさに何らかの対策を打ちたいとしている。午前中の路面温度では冬季テスト中のセッティングが使えて良好だったが、午後は温度の上昇によりフロントまわりのグリップ不足に苦しんだようだ。
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ビアッジは「路面温度が上がればグリップがなくなるのは当たり前ですから、レース終盤に向けてタイヤを節約するようにしないとダメです。リアはいまのところ問題がないようなので、フロントタイヤの消耗を防ぐようなシャシーのセッティングを進めるつもりです」と、翌日の作業方針についてコメントしている。

■加賀山選手はエンジンセッティングに集中
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また、ビアッジのチームメイトであり初日の予選で7番手につけた加賀山選手は、この日はチャタリングの問題を抱えたものの大きな問題は生じていないようだ。ビアッジと共にマシンの加速性のアップを狙う加賀山選手は、この日は使用していた2台のマシンのエンジン特性の違いを調べ、レースまでに両方の良いところを1台にまとめるような方向性で作業を進めたいとしている。


■ドゥカティー、自身を示すランチと出遅れるベイリス

写真午前中から午後にかけて急激な路面温度の上昇の影響により、昨年度のチャンピオンであるドゥカティーのトロイ・ベイリスはフロントまわりのセッティングに若干苦しみ、第1予選を6番手タイムで終え、珍しく初日の暫定フロントローを逃している。なお、ベイリスのチームメイトのロレンツォ・ランチは、初日はベイリスを上回る予選5番手タイムを記録した。

■ベイリス「みんな速いね」

第1予選6番手となったベイリスは、「トップとはそれほど離されていないので悪くはないタイムでしょう。みんな速いね。今の自分たちはこの気象条件に対応するのにまだ何かが欠けてます。まわりが速いから少し調子を落としただけで順位はすぐに落ちますよ。特にフロントまわりにまだ色々対策が必要ですが、明日はもっと前に出られるようにしたいですね。」と述べ、1日目は予想外にセッティングに苦しんでいた事を明らかにしている。
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■ランチ「ドゥカティーのツインエンジンには最悪の条件」
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この日は予選5番手につけたドゥカティー・ワークス2年目のイタリア人ライダー、ロレンツォ・ランチは、「自分の調子も良かったんですが、マックス(ビアッジ)とノリ(芳賀選手)、それにジェームス(トスランド)が速かったですね。去年と同じように気温が上がると問題が発生します。2気筒エンジンのドゥカティーにとっては最悪なコンディションですね。リアがすぐ滑りはじめるんです。でも、まだ改善の余地はかなりありますので、明日セッティングを変えればもっとレースペースは上げられると思います。」とコメントし、冬季テスト中に見せた好調さを初戦にそのまま持ち込む意欲を見せた。
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■午前のタイムを午後には約2.5秒上回った中冨選手

今年でSBKフル参戦2年目となる中冨伸一選手は、昨年のヤマハ・フランス時代と同じチーム・スタッフで構成されているチームYZFヤマハのマシンを駆り、開幕直後の第1予選を15番手で終えている。
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他の主要チームとは異なり冬季中のテストにはほとんど参加していない中冨選手だが、この日の午後には午前中の自身のタイムを約2.5秒上回っており、2日目の予選でのさらなるタイム改善に中冨選手は期待を示している。現在のポジションのままいけば、翌日の午後に行われるスーパーポールの出場範囲内だ。


■カール・マガリッジは2台のマシンが故障し予選に参加できず
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なお、昨年はテンケイト・ホンダで戦い、今年はアルト・エボリューション・ホンダからSBKにフル参戦を果たすカール・マガリッジは、初日の午後にバイクが2台とも壊れて第1予選に参加する事ができなかった。


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