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イタリアGP、レース後の全ライダーと各チームの詳細コメント
インテリマーク編集部
2007年6月6日

以下に、6月3日に行われたイタリアGP終了後のMotoGPクラス全ライダー、およびチーム関係者のコメントを紹介する(MotoGPクラスのイタリアGPレース詳細記事はこちらの記事を参照の事)。
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■優勝)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ YZR-M1

ムジェロでまた勝てて本当に最高の気分です。とにかく嬉しいですね。

ここのファンの前でレースをする時には何か信じがたい特別なものを感じますし、力を余分にもらっている気がします。コースのまわりがこんなにたくさんの黄色で埋め尽くされるなんてすごい気分ですよ!今日のファンは熱狂的でしたね!
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それにすごいレースでした。路面がドライに保たれるように願ったら太陽も出てきて、全てが計画通りに進んでくれたと思います。

チームが素晴らしかったです。バイクを完璧に仕上げてくれましたし、自分の思い通りに乗る事ができました。心からの感謝をチームと、それとミシュランに伝えたいです。

スタートはうまくいきませんでしたが、タイヤが温まり始めてからのM1は飛ぶように速かったので、またトップグループに復帰して戦えるようになりました。レースの序盤は全員が100%の力で攻めていたので最初の何周かは走っていて最高に楽しめました!

今日は自分としては本当に完璧なレースができたと思います。まわりの誰もが自分の応援をしてくれているかのように感じました。ムジェロは自分にとっては魔法のように不思議なサーキットです。

今回の勝利は次戦のレースにむけての大きな力と自信につながりました。今は本当に最高の瞬間です。


■2位) ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ RC212V

今日はまた表彰台に戻れてすごく嬉しいです。特に8番グリッドからのスタートでしたから、自分にとってはすごくいい結果で終われたと思います。
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スタートがうまくいって、多くのライダーを追い抜く事ができたんですが、その後の1コーナーでスロットルに触れた途端にすごく大きくスライドしてしまい、また追い抜き返されました。でも、レース序盤から中盤までの自分の走りはものすごく好調でしたから、それを挽回してトップに立つ事ができています。
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その後は今年のいくつかのレースで発生したのと同じ問題に直面しました。バレンティーノから徐々に引き離されていくのがわかりましたが、スピードを上げようとすると両輪がスライドしてしまい、あれ以上は激しくタイヤに負担をかけられませんでした。スロットルを抑え気味にして、2位を狙うしかない状況でした。

ただ、今回の結果はチームにとっては有益ですし、路面がドライに保たれたのも幸運だったと思います。前回のレースも良かったので、いまのいい勢いのまま自分のホームレースである次週のバルセロナに向かう事ができますね。


■3位) アレックス・バロス ダンティーン デスモセディチGP7

もちろん本当にとても嬉しいです。今シーズン最初の表彰台ですし、最高のタイミングでそれを達成できたと思います。ムジェロはドゥカティーとプラマックのホームグランプリですから、彼らにふさわしい成績をプレゼントできて本当に良かったです。
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プラマック・ダンティーンチームの全てのメンバー、およびいいタイヤを提供して表彰台を可能にしてくれたブリヂストンに感謝の気持ちを伝えたいです。

トルコで4位に入ってからも最近のレースでは不運を少し引きずっていたので、自分の大好きなサーキットで強さを発揮していい成績を残せた事を嬉しく思います。

これからの残りのシーズンを通しても、自分たちの強さを発揮できるよう願っていますし、チームと頑張れば間違いなく大丈夫だと感じています。どのメンバーも仕事熱心ですから自分はすごく自信が持てますし、彼らとなら安心して頑張れますからね。


■4位) ケーシー・ストーナー ドゥカティ デスモセディチGP7

すごく難しいレースでした。
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ウォームアップの時点で苦しい戦いになる予感はしました。ただ、少なくとも表彰台には乗れるんじゃないかと思っていましたが、トップの3人との差は確かにあまりなかったにしても、結局それはできませんでした。

いずれにしても、このレースウイークを通してできる限りの全力を出し切って頑張ってくれたチームには感謝しています。今回のレースが自分たちにとって最高の走行条件にならなかった事は不運でした。

ここでの経験はいくつかの学習につながりましたから、次週のバルセロナではまた強さを発揮できると思います。

今日のレースで一番難しかったのはロングカーブでのコーナリングです。それにトラクションも若干足りない感じでした。でも、今1つ言えるのは、自分たちが今回の問題を次のレースまでには解決して、もっといい結果を残す筈だという事です。


■5位) ジョン・ホプキンス リズラ・スズキ GSV-R

すごく忙しいレースでしたが、控えめに表現するにしても楽しめましたね!

リズラ・スズキのためには表彰台の連続記録を伸ばしたかったところですが、今日は難しかったですね。
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今回はかなりスタートが大変でした。バレンティーノとのドッグファイトに巻き込まれたんですがすごく楽しかったです。かなりの接近戦でしたが面白かったですよ!

集団が少し団子状態になってくる中、突然ロッシとペドロサ、それとストーナーが前に抜け出したんです。自分の尻を叩きながら彼らについていきましたが、ブリヂストンの性能は素晴らしかったですよ。プラクティス中にあまりドライの時間が取れなかった事を思えば、今日のタイヤ選択は正しかったと思います。

バイクの調子も最高でした。特にブレーキが良くて、ブレーキング中のマシンの安定性が非常に高くてもうばっちりでした!今週は難しい気象条件にもかかわらずメカニックが素晴らしい仕事をしてくれましたので、彼らに感謝の気持ちを伝えたいです。

これでカタルーニャに向けての準備もOKです。あそこはとても好きなコースですから、どこまでいけるか見ものですよ!


■6位) トニ・エリアス ホンダ・グレッシーニ RC212V
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ムジェロでの6位はいい結果だと思います。特に今回は15番グリッドからのスタートでしたからね。チームがウォームアップ中に素晴らしい仕事をしてくれたので、マシンのセッティングが大きく進歩したんです。

スタートがうまくいったので順位を挽回しようと頑張りましたが、残念ながら今日の路面状況には少し柔らかすぎるフロントタイヤを選んでいたので、数周を走り終えたところで思い通りに攻める事ができなくなりました。

でも、結果には満足ですし、次の日曜日には自分のホームのバルセロナでレースができるので今から楽しみです。



■7位) ロリス・カピロッシ ドゥカティ デスモセディチGP7

今日は持てる全ての力を注ぎ込んで挑み、レースの序盤は好調に走る事ができましたが、そこで2つの大きな事態に直面しました。最初がアラビアータ1(8コーナー)で、その次がアラビアータ2(9コーナー)です。

写真フロントを失い危うく転びそうになっった事からフロントまわりに自信がなくなり、そこまでの速いペースを維持する事ができなくなりました。自分でリズムをスローダウンせざるを得ない感じでした。

レースウイーク中の変な天候が運悪く災いし、新しいエンジン仕様のマシンの調整作業が思い通りに進みませんでした。ドゥカティーが頑張ってマシンの信頼性をさらに高めてくれたので今日は新しい方を使いましたが、スピードの面ではちょっと足りなかったようです。

いずれにしても、またトップ集団で戦えたのはいい事ですし、バルセロナのレースウイーク中にはもっと改善を進められる筈ですよ。

●ドゥカティー・コルセCEO:クラウディオ・ドメニカリ

レースは自分たちの期待通りの展開にはなりませんでした。トップ4に2台のドゥカティーは入りましたが、私たちはさらに上の成績を目標としていました。

写真今週は本当に気象条件の変化が激しく、それが原因で私たちのライダーが最大限の力を発揮できるような理想的なセッティングを見つけるには至っていません。特に今回はバイクとタイヤの組み合わせが完璧とは言えず、ムジェロでいいラップタイムを狙うには不可欠である高速コーナーを速く走る事ができていません。

いずれにしても、ロリスはレースの序盤に強さを見せてくれましたから、彼のためには新しいエンジン仕様の完成度が高まるようにバルセロナに向けて作業を続けるつもりです。

そして今回もまた、ケーシーの冷静さと表彰台にかける強い意欲には感銘を受けました。彼は速さと同様に安定性も兼ね備えたライダーである事を再び証明しましたね。勝てる状態にないレースでも、きちんと自分の走りを制御する事ができていたと思います。


■8位) クリス・バーミューレン リズラ・スズキ GSV-R

1列目からのスタートはチャンスが色々あるので嬉しかったです。

スタートはうまくいって、序盤はストーナーを追いかけましたが、トップグループについていく事はできずに、その後何人かにも交わされてしまいました。正直に言えば、まだこのサーキットの経験が少し足りない感じです。
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レースの終盤にはみんなも同じようなタイムにはなりましたが、自分のラップライムだけは他のライダーたちよりも早めに落ちていました。そこから順位が下がっています。

ただ、今回はポイントを稼げましたし、自分たちが苦しむ事を覚悟していたサーキットにしては8位はいい結果だったと思います。これから戦う他のサーキットにはもう少し自分たちも馴染るでしょうから、また上位に戻れるよう頑張りたいです!

●リズラ・スズキ監督:ポール・デニング

トップ3からはかなり差を広げられる結果に終わりましたね。ただ、レースの開始から3分の2が経過するまでのリズラ・スズキ勢の活躍は、それを目立たないものにしていました。
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9番グリッドからスタートした時のジョンの活躍は私たちがここ数日の彼のに期待したものそのものですし、世界のトップライダーたちとの激しいバトルを展開し、表彰台に向けての意欲ある挑戦を今回も見せてくれました。

5位は今シーズンの彼の最高位ではありませんが、フロントタイヤを早くから使い果たしての彼のアグレッシブな力の入れ方は、本当に素晴らしいものでしたね!

クリスはまだ全体から見ればあまりムジェロには馴染みがないので、レースの序盤にペースを維持する事が難しかったようですが、多くを学んだ後にはいいリズムをつかむ事ができていますし、最後の何周かには激しい走りでヘイデンとメランドリを交わして見せました。

8位は決してクリスが望んでいたような成績ではありませんが、有名どころのワークスバイクを抑えましたし、今回のレースで収穫した多くの経験を持ってバルセロナには向かう事ができるでしょう。


■9位) マルコ・メランドリ ホンダ・グレッシーニ RC212V

スタートがうまくいって、最初の数周は飛ぶように何人も交わすことができましたが、その後は苦しみました。
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3番手につけた頃にはバイクがあちこちで飛び跳ねるような挙動を見せて、そこからは9位まで下がりました。今回は自分にとっての特別なレースだっただけに、本当にがっかりしています。

毎回程度の差はあるにしろ、この問題はシーズンの序盤からずっと抱えているものです。今の段階では解決策がまったく見つかっていません。

●ホンダ・グレッシー監督:ファウスト・グレッシーニ

トニは良くやったと思います。今週の彼が調整した全ての機材を駆使してすごい追い上げを見せてくれましたからね。

マルコについては気の毒に思います。彼はトップ集団で戦う事に全力を注いできましたし、最初の2周くらいまではそれを達成するかに見えましたが、その後にいくつか難しい問題に直面した事が原因で、彼が狙ったポジションでは戦えなくなっていました。


■10位) ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ RC212V

厳しいレースでした。

スタートはうまくいって1ラップ目には何人かライダーを交わしましたが、トップ集団についていけるペースでは走れませんでした。最後の何周かはバーミューレンやメランドリとちょっとしたいいバトルはできましたが、自分の思いとはほど遠いポジションに下がっていました。
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あんまりいい1日とは言えませんでしたね。基本的に今日はセッティングに問題があり、ここの多くの高速コーナーでいい感触が得られていません。バランス調整が正しくできていなくて、激しく攻めると限界点に達してしまうという瞬間が何回かありました。

次戦のカタルーニャまでにはチームと頑張って、多くの改善を進めておきたいと思います。


■11位) アレックス・ホフマン ダンティーン デスモセディチGP7

アレックス(バロス)がいいレースをしましたから、彼のためにもチームの全員のためにも本当に嬉しく思います。でも、全然自分の結果には満足できません。
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何がどうなったのかさっぱり分かりませんが、レースが始まった途端にバイクのリアまわりをコントロールする感触が全然得られなくなっている事が分かりました。昨日はいいレースペースを維持できていたのに、今日は自分の思い通りの速さでは走れなくてすごく難しいグランプリでした。

スピードを上げようとするのにそれができなくて、ずっとフラストレーションを抱えっぱなしでした。次戦では調子が取り戻せる事を願っていますが、それまでにあまり十分な時間が今回はないので、みんなで頑張って作業に取りかかりたいと思います。

●プラマック・ダンティーン監督:ルイス・ダンティーン

私たちにとって今日は最高のレースになりました。今シーズンの最初から待ちかねていた結果をついに獲得することができましたからね。プラマックとドゥカティーのホームグランプリで表彰台を獲得したのは間違いなく大変に重要な事ですし、彼らにふさわしい結果でした。
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自分たちのこれまでの作業の方向性が正しかったのを証明する事ができたと思います。ここまでは少し不運につきまとわれて、本来の私たちの実力にあった成績を残す事ができていませんでしたからね。

常に全力で頑張ってくれるチームには大変満足しています。今日の結果は彼らの努力にまさに報いるものでしょう。

チームに関係している全て方々に御礼を申し上げます。私たちの大変な力になってくれているブリヂストンとドゥカティー、ならびに今週ここに来て私たちに大声援を送って下さった全てのスポンサーの方々に感謝を伝えたいと思います。


■12位) コーリン・エドワーズ フィアット・ヤマハ YZR-M1

またムジェロではうまくいきませんでした。それに今回ははじめから終わりまでとにかくひどい最悪のレースウイークでした。
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今日は多分5番目か6番目くらいに速いペースで走れていたと思います。でもスタートした場所があの位置なので1ラップ目だけでも6秒か7秒をロスしていました。目の前はすごい渋滞でしたからね。

金曜日の2時間のうちの半分しかなかったドライ路面でいくつか新しい事を試して、それが結局うまくいかなかったので大きく時間を無駄にしましたし、その後も状況はあまり改善されませんでした。

ここは本当に自分と相性の悪いサーキットだと思います。一刻も早くここを離れて数日中にはバルセロナに直行したいです。スペインでは物事が順調に進むように祈りたいですね。

●フィアット・ヤマハ監督:ダビデ・ブリビオ

なんとも素晴らしい1日でした!

写真ムジェロでの勝利はそもそも最高ですが、それに加えてこれだけの大差をつけて勝つとは信じられない話ですよ。自分たちが心で願っていた最高の勝ち方でさえ、今日のバレンティーノのが見せた勝利にはおよばなかったくらいです。

もちろんチームやヤマハ、それにミシュランの全員が頑張ったのは事実ですが、今回の結果はバレンティーノ自身が彼の力や情熱の全てを最大限にこのレースに注ぎ込んだ事が何よりの理由でしょう。

チームに関係する組織の全てが、ここ何戦かの厳しいレースの後で一生懸命に努力をつくし、私たちを再びトップの座に押し戻そうと最近まで頑張ってきました。今回の勝利はたったの1レースにしかすぎませんが、非常に重要な1戦だったと言えます。

最近は多くの変化が見られました。ここには開発中のいいエンジンパーツを持ち込みましたし、ミシュランはいくつもの点で進歩を遂げましたから、今回は全員にとって最高の瞬間になりました。

残念ながらコーリンはペースが悪くなかったにもかかわらず、低いスターティングポジションが災いしました。彼のグリッドの位置さえ良かったら、もっと高い成績が狙えた筈です。いずれにしても、コーリンがあまり好きではないこのサーキットから離れられて、もっといい成績を以前に彼が獲得した事のあるバルセロナに行ける時が来て、彼にとっては良かったと思います。

年間シーズンの争いは非常に面白くなってきましたので、私たちはこのままの調子を維持できるように頑張り続けるだけです。チームの全員に良くやったと伝えたいです。


■13位) 中野真矢 コニカミノルタ・ホンダ RC212V

スタートからレース中盤にかけては悪くない状態でした。ラップタイムもすごく良かったし、バイクからも好感触が得られていました。
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このレースウイークの中では最高のセッティングがバイクに施されていたと思いました。ただ、中盤以降はチャタリングの問題がまた再発したので、コーリン・エドワーズに抜かれる頃にはコーナリングスピードを落とさざるを得ない状態でした。

そこからは、激しくは攻める事ができないにしても、後続との距離を保って少しでも多くのポイントを稼ぐ事を考えました。これからデータを分析して、来週のレースまでには改善を進めておきたいです。

●コニカミノルタ・ホンダ・チームオーナー:ジャンルカ・モンティロン

レース序盤の走行ペースは悪くありませんでした。シンヤ(中野選手)はほぼ自己ベストに近いタイムを記録していましたからね。
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そこからレースが中盤に向かうにつれてラップタイムが安定しなくなり、マシンのフロントにチャタリングが発生した事からレースの終盤にかけてはいいペースで走ることができなくなっています。

タイヤが最高の性能を維持できなくなるレースの終盤にシンヤが抱えた問題について、分析を進める必要があります。序盤には性能が発揮されたおかげでトップ集団に近いラップタイムを刻む事ができていましたので、チャタリングが何を原因に発生しているのかを追求する上で、分析に使えるデーターがもっと欲しいところです。

他のライダーにも同じ問題が発生しているのか、それとも自分たちだけに発生する問題なのかを、これからミシュランと共に確認します。次戦のカタルーニャGPまでにはこれらの作業を進めておく予定です。

●コニカミノルタ・ホンダ技術責任者:ジュリオ・ベルナルデッレ

レース序盤にはシンヤ(中野選手)は彼の前方にいる集団に近いラップタイムで周回する事ができていましたが、レース中盤のバイクにまたチャタリングが発生し、アンダー・ステアの挙動も出て症状がさらに悪化したことから、あれ以上に攻めて走ることができない状態でした。
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彼の序盤の走りからはトップ10入りも期待できましたし、ここまでの過去数戦の中では今回のレースはかなりいい走りができた方だと思いますでので、この結果を私たちは非常に残念に思っていますし、今晩にはデータを分析して原因を究明したいと考えています。

午前のウォームアップの路面はドライでしたが温度が低く、レースタイヤを選ぶのは簡単ではありませんでしたが、今回は2本ある選択肢の中で硬めのタイヤを選びました。これから私たちのテクニカルパートナーであるミシュランとも、バルセロナに向けての改善策を検討したいと思います。


■14位) シルバン・ギュントーリ ヤマハTech3 YZR-M1

今週も前回に引き続きいいレースウイークになりましたね。

今回はドライの時間があまり取れないという事実を常に念頭におくようにしていました。16インチのフロントタイヤを初めてレースで使用しましたし、路面温度に対応できるようにリアにも新型タイヤを導入しましたから今週はちょっとしたギャンブルでしたが、悪くない賭け事になったと思います。
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スタートはあまり良くはありませんでしたが、最終的にはいいリズムがつかめるようになり、オリビエ・ジャックを交わし、さらには自分の中で常に最優先としているチームメイトの玉田誠を交わすという事を達成できました。彼らとはレース全体を通していいバトルができてとても楽しかったし、何より彼らよりも前でチェッカーを受ける事ができたのがすごく嬉しかったですね。

次週のバルセロナはこれまでにもいいレースができた場所なのでとても楽しみです。あそこでは常に速く走れてきたので、ルマンの時のようなレースができるように頑張りたいです。


■15位) 玉田誠 ヤマハTech3 YZR-M1

写真青空が見えたり豪雨に見舞われたり、今週は誰にとってもすごく大変な状況でしたので、最終的なセッティングをどうするかは難しい決断でした。

そんなに悪いレースではなかったと思います。オープニングラップではとてもいい感触が得られていましたし、その後にタイヤのグリップが少し低下したものの、以後はずっとそのままの状態が保たれていました。

新しい16インチタイヤにはとても満足しました。以前のものよりもかなりいい感触が得られるので進歩の状況を体感できますし、今のバイクとタイヤで速く走れるようになってきました。レースをする度に速くなっている感じですね。

次戦のバルセロナは自分の好きなコースですから、自分とチームにとっていい週末になる事を期待しています。

●ヤマハTECH3チーム監督:エルベ・ポンシャラル

不安定な気象条件がこの週末をとても難しいものにしましたから、チームはレース当日の内容を想定して色んな決断を下さなければいけませんでした。

不幸にして予選では変化に富んだ路面条件が災いし、自分たちが期待していたようなグリッドの位置を確保する事ができませんでした。でも、有り難い事に今日は路面がドライに保たれたので、チームにとっても観客にとっても最高のレース日和となりましたね。
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私たちのライダーは今日は揃っていいスタートが切れませんでしたが、その後はペースをつかんで挽回し、オリビエ・ジャックとカルロス・チェカを交わしました。14位と15位という結果は特に取り立てて騒ぐような事ではありませんが、今回もまた2名は揃ってポイントを獲得する事ができています。

ライバルたちにはまだ及びませんが、今回の新しい16インチタイヤは新たなる前進に向けての明るい兆しと言えそうですね。

シルバンは学習を続けながらどんどん速くなり、素晴らしい走りを見せてくれました。今回彼はバトルの中でMotoGP勝利経験者(玉田選手)と250ccの元世界チャンピオン(ジャック)を打ち負かしたんです。彼はまだ今年がルーキーイヤーですよ。シルバンは常にバイクを全力で走らせていますから、私は本当に満足しています。

マコトもスタートからずっと全力でいい走りを見せてくれました。こうして両方のライダーが頑張ってくれた結果、現在のチームのポイントランキングはカワサキと僅かに2ポイント差です。

これからバルセロナに向かいますが、今度のレースウイークは安定した天候に恵まれたいですね。

ダンロップは私たちが走る度に改善が進むよう真剣に取り組み続けています。今シーズンの戦いは重要な時期を迎えますから、今の勢いを維持しながら、さらに高い成績が獲得できるように頑張りたいと思います。


■16位) オリビエ・ジャック カワサキ ZX-RR

今回の最大の目標だった完走は果たしました。リズムをつかめてそれを維持できた事は驚きでしたが、今はものすごく体力が消耗しています。
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スタートはうまくいきましたが、2速、それと3速にギアを上げる時に多くのライダーに交わされました。多分1速ギアを長く使いすぎたせいだとは思いますが、この結果としてオープニングラップだけでポジションを4番手から12番手に落としてしまいました。

最後まで路面状況はドライに保たれましたが、そうなるとこのサーキットは本当に体力が要求されるので、7ラップを越えたあたりから腕の力がなくなってきました。丁寧な走りが難しくなったので、そこからは残りのレースはリスクを冒さないようにして体力を温存する事にしました。

最終ラップの時はものすごい汗でした。なんとかギュントーリと玉田を交わそうと頑張りましたが、残念ながらストレートの最後のブレーキングで彼らに先行されてしまい、自分たちのエンジンパワーの優位性を活用する事ができませんでした。

まだ第一歩を済ませたところですので、バルセロナではさらに前進できる事は間違いありません。


■17位) ケニー・ロバーツJr チーム・ロバーツ KR212V

自分にとってはすごく静かなレースでした。1ラップ目から2ラップ目あたりでまわりに誰もいなくなりましたからね。

写真最大限にまで攻めて走ってもラップタイムは1分53秒7でした。初日は1分53秒5が出せていたので、レースの前半は完走する事は考えずにラップタイムを初日のレベルにする事だけを考えました。

レースの間中、ずっとバイクの色んな制御スイッチをいじりながら走っていました。トラクション・コントロールを完全にオフにして、エンジンブレーキの調整を適当にいじっていたら、その後は1分53秒台に戻り始めたんです。

最後から残り2周目の時にはフロントから激しく攻めすぎて高速シケインの進入で危うく転ぶところでしたけどね。
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また、最後の周回を走っていたら壁をよじのぼって多くの観客がコース側に出てきているのが見えたので、最終コーナーを抜けた後のストレートでは全く速度を上げる気にはなりませんでした。

もし彼らが事前に見えていなかったら・・・罪もない多くの人々を傷つける事になっていたでしょうね。


■DNF) カルロス・チェカ ホンダLCR RC212V

写真ひどく落ち込んでいます。

コーリンとシンヤ(中野選手)の後ろで何とか順位を挽回しようと頑張りましたが、全体的に好感触が得られておらず、非常に難しい状態でした。

少しでも上の結果を狙おうと激しく攻めすぎて転びました。転ばないように気をつけていたつもりですが、感触が正しく得られていない時にはさらに感性をとぎすませて状況を把握する努力が要るんです。

ただ、今はもう次戦のバルセロナに目を向けて、いいレースウイークが過ごせ事を期待したいと思います。


■DNF) カーチス・ロバーツ チーム・ロバーツ KR212V

写真今日は2時間のドライ路面を使って、セッティングにいくつかギャンブルを試みました。最初から、もしそれがうまくいかないようなら無駄にエンジンの走行距離を消費しないように途中でレースをやめるという計画だったんです。機材を温存しなければいけませんからね。

ケニーが最終コーナーに進入するのを追いかけましたが、自分は速く走っていた訳でもないのに危うくコースアウトしそうになりました。その後はハンドリングに問題が出て走行ラインを維持するのが難しくなったので、エンジンを使いすぎないようにピットインしています。

バルセロナではレースウイークを通していい天候に恵まれたいですね。チームはバイクの現状を認識できたので、これから改善を進める事ができると思います。

●チームロバーツ・オーナー:ケニー・ロバーツ・シニア

今回はいくつかの問題を特定する事ができました。カーチスには本当に助けられましたね。

すぐに新しいシャシーの開発が必要だと分かりました。これは私たちが製作した最初の800ccマシンですが、方向性を間違えています。今から3〜4レース前にこの事実に気がつくべきでしたが、冬季テストでは好調でしたし、第2戦でも順調に見えましたからね。
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あれからずっとマシンの重量配分に関する問題と格闘してきましたが、今回まで原因を特定できずにいました。今のシャシーには重大な問題があり、これは短時間には解決できないと思いますが、何をどうすれば改善が進むかについての理解はできてきました。

チームはすでに設計のやり直し作業に取りかかっています。明日にはファクトリーに戻って、どれだけ速く解決が進められるかを検討する予定ですが、多分夏休みが明けるまでは2セットを揃えられないと思います。

私たちの800ccマシンは開発をスタートする時期が遅れましたからね。適当な連中と戦っている訳ではありませんから、そんなに簡単な世界じゃないって事の証明ですよ。


■DNF) ランディ・ド・ピュニエ カワサキ ZX-RR

今週はベストとは言い難い状態でしたが、レースはさらに最悪の結果に終わりました。

まずはスタートが最悪で、1周目に順位を7つ落としてしまいました。オリビエと同じ問題を抱えていた筈ですので、これについてはこれから確認が必要です。
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トップグループが独走態勢に入ってしまう前に、とにかくできるだけ早く順位を挽回しようと頑張りました。中野とオリビエを交わし、アラビアータ(8コーナーから9コーナー)で転ぶ直前にはホフマンとほぼ並んでいました。

そこで大回りをしてしまい、コーナーの中央でラインを外してから縁石にぶつかりフロントを失う形になりました。幸い、痛めていた右肩に新たなダメージを受ける事はありませんでしたが、左ひざが今は少し痛みます。でも、これは次週のカタルーニャには影響しない筈です。

今はチームのみんなに謝る事しかできませんが、一週間後のバルセロナで今回の穴埋めをする決意を心に刻んでここを離れます。

●カワサキ・コンペティション・マネージャー:ミハエル・バルトレミー

今週の最初から両方のライダーの体調が完全ではない事は分かっていましたし、ムジェロは体力的に厳しいサーキットですから、これが2人の状況を難しくする事も把握していました。しかしながら、彼らが今回の結果で示したほどの難しさは想定していませんでした!
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ランディーはスタートで順位を落としてしまい、トップグループに復帰しようと頑張っている最中に転倒しました。彼はレースのスタートを改善する事に目を向けなければいけません。もし彼が自分のグリッド位置と同じポジションで1コーナーに到達できれば、オープニングラップからあんなに多くのリスクを冒しながら激しく攻める必要はなくなる筈です。

それに、彼はまずレースを完走する事から始めるべきです。『1番を取りたければ、まずは成し遂げる事から始めよ』という古いことわざにもありますが、使い古された表現ではあるにしても、これ以上の真実はないでしょう。

オリビエに関しては満足です。2レースの欠場の後の復帰戦で完走を遂げる事ができましたからね。彼はまだ体調が万全ではありませんが、バルセロナまでにはさらなる回復を見せてくれると私は信じていますし、ランディーにはいい結果が獲得できる事を期待します。


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