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第2戦スペインGPプレビュー、予選の重要度が高いヘレス
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インテリマーク編集部
  2008年3月28日

2008年MotoGPシーズンが、開幕戦のナイトレースが行われたカタールGPから約3週間ぶりに、スペインのヘレス・サーキットにて本日3月28日より再開する。ここでは、今シーズンの第2戦目となるスペインGPのスケジュールやその舞台となるヘレス・サーキットの特徴、ならびに各ライダーやタイヤメーカーなどのスペインGPに向けてのコメントなどを紹介する。
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■第2戦スペインGPスケジュール

以下に、3月28日にレースウイークの初日を迎えるMotoGP第2戦スペインGPのスケジュールを示す。なお、フリー・プラクティスと予選の行われる金曜日と土曜日は冬時間だが、決勝レース当日となる日曜日の3月30日のみ夏時間となるため、日本から見てそれぞれ時差が1時間異なるため注意が必要だ。

3/28金 時差:-8時間
  09:00 125cc FP1
  10:00 MotoGP FP1  日本時間:18:00
  11:15 250cc FP1
  13:10 125cc QP1
  13:55 MotoGP FP2  日本時間:21:55
  15:10 250cc QP1

3/29土 時差:-8時間
  09:00 125cc FP2
  10:00 MotoGP FP3  日本時間:18:00
  11:15 250cc FP2
  13:10 125cc QP2
  13:55 MotoGP QP   日本時間:21:55
  15:10 250cc QP2

3/30日 時差:-7時間(夏時間)
  08:40 125cc WUP
  09:10 250cc WUP
  09:40 MotoGP WUP  日本時間:16:40
  11:00 125cc レース
  12:15 250cc レース
  14:00 MotoGP レース 日本時間:21:00
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■ヘレスにおける各クラスのサーキットレコード

ヘレス・サーキットの各クラス(MotoGP/250cc/125cc)のラップレコードは以下の通り。ちなみにサーキットレコードとはレース中のファーステスト・ラップ、ベストラップレコードは予選を含むレースウイーク中のファーステスト・ラップの事。

MotoGPクラス
  ・サーキットレコード:2005年にバレンティーノ・ロッシが記録した1分40秒596
  ・ベストラップレコード:2006年にロリス・カピロッシが記録した1分39秒064

250ccクラス
  ・サーキットレコードは2007年にアレックス・デ・アンジェリスが記録した1分44秒295
  ・ベストラップレコードは2005年にダニ・ペドロサが記録した1分42秒868

125cc
  ・ヘレスのサーキットレコードは2006年にルーカス・ペセックが記録した1分47秒404
  ・ベストラップレコードは2006年にマティア・パッシーニが記録した1分46秒937


■毎年お祭りムードとなる大観衆のヘレスサーキット

ヘレスは1986年にスペイン南部のアンダルシア州に設立された全長4.423キロメートルのサーキットであり、インフラなどの施設が現在の状態に仕上がったのはアスファルトが全て改修された6年前の事だ。
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ヘレスを舞台に行われるスペインGPは毎年レースウイーク3日間を通して延べ25万人の観客動員数を誇り、昨年はレース当日だけでも13万8000人の観客数を記録している。ちなみに先日行われたカタール開幕戦のレース当日の観客数は例年通り僅か5500人と少なかったが、これはその約25倍にあたる。


■ヘレスのコースレイアウト

ヘレスのコースレイアウトの特徴は、2本のロングストレートと機敏なハンドリングが要求される多くのテクニカルな低速カーブだが、それに加えて迫力のある高速カーブもある事から、走る側にとっても見る側にとっても非常に人気の高いテクニカルなサーキットとして知られている。
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最長ストレートは、開幕戦の行われたカタールが約1100メートルだったのに対し、その約半分の600メートル程度しかない。この事からも分かる通り、マシンのトップスピードはそれほど重要ではなく、勝利にはマシンやタイヤなど、パッケージ全体の総合的なバランスの良さが求められる。
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このため、マシンの総合性能を測るのに適したコースと言える事から、近年ではオフシーズン中のテストコースとして重宝される事が多く、昨年11月に行われた2007年最後のメーカー合同テストと、今年の2月にBMW杯が行われた今年最初のIRTAテストは、このヘレスが舞台となっている。ちなみにMotoGPだけではなく、同様の理由から4輪のF1各チームもヘレスを冬季中の合同テストコースとして今年も使用していた。

■ペドロサによるコースレイアウト解説
なお、ホンダ・ワークスのタイトル・スポンサーを務めるレプソルYPFは、今年も「ペドロサと一緒にヘレスを走ろう」と題してペドロサによるヘレスのコース解説ならびに新たな動画を公開している。解説の内容そのものは昨年のものと同一となるため、リンク先の記事と共に上の動画を参照の事。


■セッティングの方向性、フロントタイヤの耐久性と機敏なハンドリング
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アンダルシアの丘の自然の地形を利用したコースレイアウトには起伏の激しい部分やコーナーのバンク角もあり、砂漠の平面上に傾斜がほとんどない特殊とも言えるフラットなアスファルトを敷き詰めたカタールとでは、ブレーキング時に要求されるマシン性能は大きく異なる。

ヘレスで勝利を狙う上で必要とされるのは、低速カーブへの飛び込みを重視した激しいブレーキングに耐えるフロントタイヤの耐久性、および深いリーンアングルから加速していくのに必要なタイヤ側面のグリップ力、およびトラクション性能だと言われている。高速コーナーと低速コーナーを激しいブレーキングで攻め込める低速域と高速域の両面でバランスのとれたマシンのセッティングと、急激な方向転換を可能とする機敏なハンドリングとスロットルレスポンスも不可欠だ。

■エンジンパワーよりもライダーの攻撃的な走りと予選が重要
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またストレートが短い事からトップスピードは重要とされず、むしろタイヤに優しいエンジンの出力調整が重要だという。MotoGPクラスのライダーがスロットルを全開にするチャンスはヘレスを走行する上でほとんどない。

走行ラインの自由度は少なく、常に最適なライン取りが要求される事から、マシン性能よりもライダーの走りが重要視され、ライダーには攻撃的な走りも求められる。追い抜き個所が少ない事から予選の成績も重要だ。


■昨年はヘレスに苦戦したドゥカティーとストーナー、そしてブリヂストン
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昨年は開幕戦のカタールにおいてケーシー・ストーナーが、当時は圧倒的に他のメーカーと比べてストレートパワーに秀でていたドゥカティーのデスモセディチGP7の優位性をアピールしたが、その次戦となったヘレスではやや苦戦して表彰台を逃した事から、これについては当時様々な憶測が飛び交った。


■当時の誤った分析「ストーナーはロングストレートでしか勝てない?」
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当時のストーナーのヘレスでの苦戦については、ドゥカティーのデスモセディチがカタールや上海、ならびにセパンのようなストレートで優位性を発揮できるサーキット以外では勝てない事の証明として語られる事が多かったが、この分析が間違いだった事はその後のストーナーのシーズンを通しての強さを見れば明らかだろう。

実際、2006年には当時ドゥカティーのライダーだったロリス・カピロッシとセテ・ジベルナウの2名がポールポジションと2番グリッドを獲得しており、カピロッシはそのままポール・トゥ・ウインを飾っている事から見ても、ドゥカティーのマシンがヘレスで強さを発揮できないという訳ではない。

■常に僅差の争いとなるヘレス、苦戦していたのはブリヂストンの予選タイヤ
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昨年のヘレスで苦戦していたのは実はドゥカティーのみではなく、ブリヂストン勢全体に言える事だ。当時の予選でストーナーはブリヂストンの最上位となる5番グリッドを獲得していたが、その前列となるポールポジションのダニ・ペドロサ、2番グリッドのバレンティーノ・ロッシ、3番グリッドのカルロス・チェカ、4番グリッドのコーリン・エドワーズの4名は全てミシュラン・ユーザーだった。また、ヘレスは各ライダーのラップタイム差が少ない事でも有名だが、この年はトップから1秒以内に15名のライダーがひしめいており、ライダーの小さなミス、ならびに予選タイヤの微妙な仕上がりの差が予選結果に大きく響いた。

■追い抜きが難しいヘレスでは上位グリッドの確保が不可欠
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スタートダッシュに絶対的な自信を持ち、予選での順位をそれほど重要視しない傾向のあるストーナーだが、昨年のヘレスでストーナーは得意スタートで出遅れており、レース序盤の追い抜きが難しかった事から、決して悪くなかったロングランでの走行ペースをレース中に発揮する事ができず、予選のグリッドと同じ5位でチェッカーを受けて表彰台を逃す結果に終わった。また、昨年は1年間を通して圧倒的な強さを誇ったブリヂストンだが、シーズン全18戦のうち4回のみ表彰台をミシュランに独占されており、ヘレスはその内の1回だった。
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■予選での挽回を目指すブリヂストン
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すなわち、常にタイムが僅差となり、追い抜きが難しいヘレスは、予選結果が大きな意味を持つサーキットと言えるが、この点において昨年は弱点があった事を当のブリヂストンはよく理解している様子だ。

■ブリヂストンの山田氏「予選のフロントタイヤの性能改善に着目」
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ブリヂストンの2輪スポーツ推進リーダーである山田宏氏は、IRTAテストと開幕戦では予選タイヤに苦戦し、その直後となる今回のヘレスでの戦いに向けて「路面温度は30度から40度くらいになるのでコンパウンドはソフトかミディアムになるでしょうね。競争が激しい上に追い抜きが難しいのでここは予選が重要ですし、ライダーには高いグリップ性能を提供したいと思っています。かつて予選のフロントタイヤはレースタイヤと比べて飛躍的と言えるほどの大きな性能差はありませんでしたが、昨年は予選でのフロントタイヤの性能向上を喜ぶライダーが多かったので、今年もその部分に重点を置いて開発を進めています」とコメントしており、特に予選用フロントタイヤの改善に着目している事を明かしている。


■ミシュランとホンダが得意とするヘレス
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過去の歴史を見れば、ミシュラン・ホンダ勢は2004年のセテ・ジベルナウまでに最高峰クラスで15回の勝利を記録しており、その後の優勝は逃しているもののレプソル・ホンダのダニ・ペロドサとニッキー・ヘイデンは2006年には2位と3位、ペドロサは昨年も2年連続の2位表彰台を獲得している。また、ミシュラン勢ではない当時ブリヂストン・ホンダだったトニ・エリアスも過去2年連続して4位を獲得しており、この流れを見る限りヘレスはホンダが得意とするサーキットと言えるだろう。
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また、ミシュランのみの観点から見ると、2006年はブリヂストンを履くカピロッシに勝利は奪われたものの2位と3位はレプソル・ホンダ勢が獲得、その翌年となる昨年は当時ミシュラン・ユーザーだったヤマハのバレンティーノ・ロッシがヘレスでの勝利を奪還、残る表彰台は2位のペドロサとならんでヤマハのコーリン・エドワーズも3位を獲得しており、ミシュランは得意のヘレスでの勢いを今年も持続する構えだ。


■好調さを予感させるミシュラン「低温路面での強さはヘレスも同じ」
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カタール開幕戦とヘレスIRTAテストでの結果に満足しているというミシュランのモーターサイクル・レーシング・ディレクターを努めるジャン・フィリップ・ウェーバーは「カタールの低温路面でもわたしたちのタイヤは好調でしたし、今回のヘレスもまだシーズン序盤ですから路面温度はそれほど高くありませんので期待が持てます。もちろん路面温度が上がる可能性もありますから、今回は広範囲の種類のタイヤを持ち込むつもりですよ」と、今週末のヘレスに向けても自信を示している。

■性能範囲の拡大に努める今年のミシュラン
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「新開発の16.5インチのリアタイヤは非常に高い性能を発揮しています。このコンストラクション(基本形状)は昨年のバレンシアから採用したものであり、ダニ(ペドロサ)が最終戦を勝利したものです。それ以降はさらにコンストラクションを改良し、コンパウンドの最適化も進めました」とウェーバー。

「今年の改善点として最も着目したのは、素早くタイヤが温まる事、性能が発揮できる範囲の拡大など、すなわち全体性能の向上です。800ccグランプリで重要なのはコーナリング性能ですから、ライダーが可能な限り早くスロットルを早く開けられるようにグリップとトラクションを最大限にする事が不可欠なんです」

■さらに速くなる今年の800ccマシンと向上するタイヤ性能
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今年のタイヤは昨年とは全く別ものだと語るウェーバーは、ヘレスで重要となるのはタイヤエッジのグリップ性能だと以下の通り説明する。

「ヘレスではエッジのグリップが重要になります。なぜなら、ここではバイクは常に深く寝かせた状態で走る事になりますからね。それにマシンの性能もすごく上がっているので1年前とタイヤは全く別ものです。カタールは去年よりもレースタイムがトータルで30秒ほど速くなっていますが、今シーズンはバイクとライダーとタイヤの全てがハイレベルですし、今年は各チームが800ccマシンについてさらに理解を深めていますので、1年間を通してラップタイムは去年よりも速くなると思います」

■ミシュラン勢はスペインGP翌日にテストを実施、焦点はワイド・フロントタイヤ
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また、今回のスペインGPの翌日、ミシュラン勢は新開発のフロントタイヤのテストを実施する予定だ。フロントタイヤ性能の向上の重要性について、ウェバーは以下の通り述べてコメントを締めくくった。

「わたしたちのライダーはスペインGP翌日に合同テストを行う予定です。彼らは開幕戦では幅の広い16インチのフロントタイヤを使用しましたが、その結果コーナーへの進入時に高い性能が得られましたので、今回の合同テストでは最大限に幅を広げた最新型のフロントタイヤを試す事になります。理由は、リアの性能が向上している以上、フロントはそれをしっかり受け止める必要があるからです」


■怪我人の状況、ペドロサはほぼ完治、やや回復に時間のかかるホプキンス
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前回のカタールでの開幕レースウイーク中も、冬季テスト中に負った怪我の痛みに苦しんだレプソル・ホンダのダニ・ペドロサとカワサキのジョン・ホプキンスの2名だが、今週末のヘレスに向けて回復とリハビリは順調に進んでいる様子だ。

■ペドロサ「100%の体調で挑みたい」
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地元グランプリでの優勝を狙うダニ・ペドロサは、「カタールからずっとトレーニングに励んでいるので、ヘレスには100%の体調で挑める筈」とコメントしており、年始のマレーシア冬季テスト初日に負った右手のひらの骨折は、今回のレースウイーク開始までにはほぼ完治する方向にある事を示している。

■ホプキンス「まだ完治はしていないがマイアミの太陽を浴びてきた」
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その一方、1月末のフィリップ・アイランド合同テストにおいて左足の付け根付近の筋肉に裂傷を負い、開幕レース終了後は痛みのために自力では動けず、スタッフに抱えられてバイクから降りていたジョン・ホプキンスは「MRIの再検査を何回か受けたが、残念ながらまだ怪我は残っている。ただ、マイアミの太陽の下でトレーニングに励んできたので、まだ100%の体調とは言えないにしてもレースではカタールよりも上位の成績が狙える」とコメントしており、予想外に回復には時間はかかっているとしながらも、課題だった筋力トレーニングは本格的に再開できている様子だ。
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■各ライダーのコメントなど

最後に、一部のライダーの第2戦スペインGPに向けてのコメントなどを簡単に紹介する。開幕戦のカタールがナイトレースという特殊なレース環境だっただけに、多くのライダーは今回のヘレスを本格的なシーズンの開幕戦という気分で捉えている様子だ。

■ストーナー「地元ルーキーが強敵」
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開幕戦で勝利を飾ったドゥカティーのケーシー・ストーナーは「開幕戦では多くのライダーがいきなり強さを見せつけてきた。特にルーキーたちがすごかったが、その中で今回ホームを迎えるライダーはさらに勢いを増すだろう」とコメント。


■今年もロレンソ・ランドの旗を立てたいロレンソ
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MotoGPクラスのデビュー戦で2位表彰台を獲得したその地元ルーキー、フィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソは「カタールの事は一生忘れない。すごく楽しかったから今回も楽しみで仕方がない。第2戦目にこんなに高いランキングで挑めるとは夢にも思わなかったが、まだ序盤だからしっかり作業に集中し、冬季テストの時よりも速く走れるようになりたい。ヘレスはロレンソ・ランドの旗を立てた最初のサーキットだし、今年は最高峰クラスでの参戦だからものすごくスポットライトを浴びてる気分」と述べ、IRTAテストの時にはややレースタイヤでのペースに苦戦したヘレスでは、3回のフリー・プラクティスの時間を使ってレースペースの改善に努めたいとしている。


■ヘレスへの苦手意識を克服したドヴィツィオーゾ
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ロレンソと同じく今年のMotoGPルーキーであり、小排気量時代に苦手としていたヘレスをIRTAテストの時にはMotoGPマシンで気分良く走れたというJiRチーム・スコットのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、ロッシとのバトルを制して最終ラップで4位を獲得した開幕戦について、「最初のレースでは他のライダーたちと一緒に走る事で多くを学んだ」と述べ、今週末のヘレスに向けては「IRTAテストの時には安定したペースで走れたしラップタイムも良かった。今回は厳しい週末になるだろうが、いいベースセッティングはすでにあるし、全力を尽くしてテストの時よりも速く走れるようにしたい」とその意欲を示した。


■ロッシ「ナイトレースは楽しかったが・・・」
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ブリヂストンに履き替えて最初のレースとなったカタールでは、IRTAテスト中のタイヤ選択ミスもあり思い通りにマシンのセッティングが進められなかったというフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは、「カタールではヤマハとブリヂストンが好調だったから、今週は期待が持てる。2月のヘレスIRTAテストは順調だったし、楽しんで走れたので今週のレースがとても楽しみ。まだ課題は色々あるが、今回はフリー・プラクティス中の時間を使ってパッケージの性能を最大限に引き出せるようにしたい。カタールのナイトレースは楽しかったが、今回から通常のレース・スケジュールに戻るのが嬉しい」とコメント。
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■ヘイデン、冬季テスト中は総合トップに立ったヘレスに期待

新型シャシーを使用して開幕戦で2位を獲得したチームメイトのペドロサとは異なり、昨年のバレンシアで使用した2007年型シャシーでカタールを戦い10位に終わったレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンは、2月のIRTAテスト中は雨のBMW杯以外となる初日と最終日にトップタイムを記録していたヘレスに戻り、「カタールは良くなかったのですでに気持ちはヘレスに切り替えていた。ここではバイクの調子はいい筈。ミシュランが以前から得意とするサーキットだし自分との相性もいい」と述べ、スペインからの巻き返しに期待感を示した。
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■ド・プニエ「予選に重点を置きたい」
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開幕戦は9位となったものの、冬季テストを通して初めて経験するミシュランタイヤとホンダのマシンに好感触を示し、タイムシート上のトップに立つ事も少なくなかったホンダLCRのランディ・ド・プニエは、「ヘレスはそれほど自分と相性は良くないが、テクニカルだしストレートも短いので好きなコース。ここでは冬季テスト中のペースは良かったが、実際のレースとテストは全く別ものだし、路面コンディションもテストの時とは異なると思う。今週は予選でもっと上が狙えるように作業を集中したい」と述べ、ヘレスでは予選でのタイム改善に重点を置くとの姿勢を示した。


■トップ6入りを狙う中野選手「自分にとっての開幕戦」
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カタールでのレース後はチームの本拠地とビーチに近いイタリアのアパートに直行し、チームとの親睦をより深めたというグレッシーニ・ホンダの中野真矢選手は、冬季テストとレースウイークを通して夜間の低温路面に苦しんだ開幕戦を振り返りながら「自分にとっての2008年シーズンはスペインGPから始まると言いたいところ。カタールのナイトレースは楽しかったが、ある意味特殊なグランプリだったし、13位という結果は期待外れだった。ヘレスでの状況は全く異なると思うし、トップ6を目標にしたい」とコメントしており、本来の走りに戻りたい今週のスペインGPに向けては高い目標を設定している。
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■カピロッシ「開幕戦はいいレッスンだった」、バーミューレン「やっと開幕」

やや今年のマシン調整に冬季テスト中から出遅れ感のあるスズキ勢では、ロリス・カピロッシは「カタールはいい結果とは言えないが今後のレースに向けてのいいレッスンにはなった。スズキの事を絶対的に信頼している。シーズンはまだ始まったばかりだし、結果は近いうちに出せると」と述べ、チームメイトのクリス・バーミューレンは「先月のテストの時にはここで重要な開発作業を進める事ができたし楽しかったので、今週はその続きの作業から着手する。ここはすごい観客数と雰囲気なので、やっと本当にシーズンが開幕する気分」とコメント。
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■得意のヘレスで復調したいエリアス

昨年までのホンダ時代は地元ヘレスで2年連続して4位の好成績を獲得し、今年はアリーチェ・チームのライダーとしてドゥカティーのマシンで戦うトニ・エリアスは、今週に誕生日を迎えている。ドゥカティー・ワークスのマルコ・メランドリと同様に、デスモセディチGP8に乗り換えてからは自身のライディング・スタイルとマシンのセッティングを合わせるのに苦戦しているエリアスは「カタールでは期待通りの結果を残せなかったが、ヘレスでは3時間のフリー・プラクティスを最大限に活用して改善を進めたい。過去2年間と同レベルの走りができるように全力を尽くす」と、得意のヘレスに向けての意気込みを示している。
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