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第6戦モナコGP決勝、フェラーリの戦略ミスとスーティルの号泣
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インテリワン編集部
  2008年5月29日

2008年度F1グランプリ第 6戦目となるモナコGPが、5月25日に決勝レースの日を迎えた。この日はドライ・セッションに恵まれた前日までの2日間とは異なり、レース開始時には雨、その後雨がやんだことから中盤以降は路面が乾き始めるという不安定な走行条件となった。
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ここでは、モナコGPの決勝レース結果、ならびにレース全体の流れを時系列的に紹介する。


■グリッド順に一部変更、クルサードは5グリッド降格処分に
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なお、前日の予選Q2セッション中の事故でマシンを大破したものの、予選結果はQ3進出扱いとなり暫定の10番グリッドを獲得していたレッドブルのデビッド・クルサードだが、その後にギアボックスのダメージが大きい事が判明しており、レース前に新品と交換した事から、FIA規約である4戦連続のギアボックス使用ルールに違反することとなり、5グリッド降格のペナルティーを受けて今回のレースは15番グリッドからのスタートとなった(前日までの暫定グリッド表はこちらの記事を参照)。


■モナコGP決勝レース結果
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まず最初に、2時間ルールが適用され、全周回の78ラップではなく76ラップのレースとなったモナコGP決勝レースの結果を以下に示す。
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1) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 2:00:42.742(76周)
2) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 2:00:45.806(76周)
3) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 2:00:47.553(76周)
4) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 2:01:02.037(76周)
5) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR3 2:01:07.399(76周)
6) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 2:01:11.150(76周)
7) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 2:01:12.922(76周)
8) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 2:01:15.933(76周)
9) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 2:01:16.534(76周)
10) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 2:01:05.210(75周)
11) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 2:01:12.175(75周)
12) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 2:01:14.066(75周)
13) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 2:01:15.217(75周)
14) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 2:00:55.670(72周)
-) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1:48:51.228(67周)
-) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1:35:08.296(59周)
-) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1:18:18.063(47周)
-) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1:00:56.637(36周)
-) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 12:15.453(7周)
-) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR3 12:18.440(7周)
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■フォーメーション・ラップ直前のタイヤ選択状況

今回のレース開始時のタイヤの選択状況は、ルノーのネルソン・ピケがのみエクストリーム・ウェット・タイヤを装着し、その他の19名のドライバーは全員がウェットタイヤを装着していた。
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■グリッド上で不運に見舞われたライコネンとコバライネン

フェラーリのキミ・ライコネンは、ホイールの不良からレース開始3分前までにグリッド上でのタイヤ装着が間に合わず、レース中にピットスルー・ペナルティーを課せられる事になる。
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また、フォーメーション・ラップの開始時にはマクラーレンのヘイキ・コバライネンがギアが入らずに4番グリッド上でエンジン・ストール。その後もギアの調子が戻らずフォーメーション・ラップに参加できなかった事から、コバライネンはステアリングを新しいものに交換後、ピットレーンからの最後尾スタートとなった。
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■レース中の時系列的な流れ

モナコGP決勝レース全体の流れを時系列的に以下の表に示す。レース中の気温は19度から22度、路面温度は19度から24度。
LAP レース中の内容
1
・ホールショットはマッサ。
・ハミルトンは外側からライコネンを交わし2番手に、ライコネンは3番手に。
・クビサはアロンソから4番手を奪取、アロンソは5番手に。
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・ロズベルグは6番手を確保するがヘアピンでアロンソと接触。ロズベルグは3ラップ目にはノーズ交換のためにピットストップ。
・7番手はトゥルーリ、8番手はグロック、9番手はハイドフェルド、10番手は中嶋選手、11番手はウェバー、12番手はクルサード、13番手はバリチェロ、14番手はブルデー、15番手はピケ、16番手はスーティル、17番手はベッテル、18番手はフィジケラ、19番手はコバライネン。
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・バトンはシケインでハイドフェルドのリアホイールにフロントウイングを接触。この結果、バトンは1ラップ目終了間際にピットストップして最後尾の20番手に後退。
4
・マッサが2番手のハミルトンから2.6秒をリード
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・グロックがスピンしてピットストップ。ノーズを新品に交換。
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・フィジケラはギアトラブルに見舞われ1速と2速が使用できなくなるが、3速以上を使ってそのまま走行。
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・2番手を走行していたハミルトンが水たまりの上でオーバーステア、そのままコントロールを失いバリアに右のリアホイールを接触。ピットストップしてホイール交換後にハミルトンは5番手に後退。
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・マッサは2番手となったライコネンから12秒のリード。
8
・アロンソがバリアに接触してピットストップ。
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・クルサードがタイヤを水の上で滑らせてバリアに激突。車はそのままコース脇で停車。
・クルサードと同じ場所でタイヤを滑らせたブルデーが停車しているクルサードの背後から追突。
・ここでクルサードとブルデーは2台揃ってリタイア。2台の車両を処理するためにサーフティーカー導入へ
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11
レース再開
・マッサがすぐにライコネンを3秒リード。
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・ライコネンにドライブスルー・ペナルティー提示(グリッドでのタイヤ装着遅れに対する罰則)。ライコネンは13ラップ目にピットスルーを実施。
・ライコネンがポジションを2つ落とし、上位ドライバーの順位は先頭はマッサ、2番手はクビサ、3番手はハミルトン、4番手がライコネン、5番手がハイドフェルド、6番手がアロンソ、7番手がウェバーに。
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14
・ヘアピン内でミスをしたアロンソが前方のハイドフェルドに追突してスピン。後方から来たウェバーもアロンソに軽く接触。
・ハイドフェルドからの中盤グループがヘアピン内で身動きとれない状態となり、その後続となるほとんどの車も長い1列を形成して停車。
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・スーティルはタイミング良くこの騒ぎを通り抜けて11番手から初のポイント圏内となる6番手にポジションをアップ。
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・アロンソは最後尾の18番手に後退。
16
・マッサがスピンしてコース外にはみ出す。
・マッサが切り返してコースに復帰しようとする中、クビサがそれを交わしてトップに浮上。
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・17ラップ目にハイドフェルドがスローダウンしてピットストップ。アロンソからの追突時にタイヤがパンクしていたのが原因。
・コースに復帰したハイドフェルドは5番手から最後尾の18番手に後退。
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27
・2番手のマッサはハミルトンを16.5秒リード。
・マッサを1.7秒リードしていたクビサがピットストップ。ウェットからウェットにタイヤを交換。
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・ライコネンがカーブを曲がりきれずに脇道を直行。
・フロントウイングにダメージを受けたライコネンはここでピットストップを実施。
・ライコネンは6番手からコースに復帰。
33
・マッサがピットストップ。ウェトタイヤに履き替え2番手のポジションからコースに復帰。
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・ハミルトンがトップ、クビサが3番手に。
・ハミルトンはマッサを13.2秒リード。
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37
・トゥルーリがピットストップ。タイヤをウェットからウェットに交換。
38
・11番手を走行していたグロックがスピンしてバリアに接触。
・グロックはピットストップ後、16番手のポジションからコースに復帰。
・フィジケラが1速と2速に引き続き4速のギアも壊れて自己通算200戦目のグランプリをリタイア。
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43
・先頭のハミルトンが2番手のマッサを24.9秒リード。
・マッサの6秒後方には3番手のクビサ。
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・ウェバーが4位。
・スーティルは5位に浮上。スーティルの後方にはライコネン。
44
・17番手を走行していたアロンソがピットストップ、リスクを冒しドライ(ソフトタイヤ)を装着。
・ドライタイヤを装着したアロンソは水たまりの上で何度もバリアと接触しそうな危ない場面を見せる。
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46
・4番手のウェバーは3番手のクビサの真後ろにまで接近するが、トラフィックのために3秒後退。
・ピケがアロンソと同じくドライを装着するが、コースに復帰直後にスリップして事故を起こしリタイア。
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48
・ウェバーがピットストップしてドライ(ソフトタイヤ)を装着するがスリップに苦しみペースを落とす。
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・グロックがピットストップしてドライ(スーパーソフトタイヤ)を装着。好調にペースを上げる。
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52
・ドライタイヤに苦しむアロンソがやっとウェットタイヤの時のペースに挽回。アロンソは2周回遅れに。
・中嶋選手がピットストップ。ここでホイールナットに問題が発生した事から中嶋選手は時間を大きくロスし7番手から9番手に後退。
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53
・トップのハミルトンが2番手のマッサを37秒リード。
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・3番手のクビサと4番手のスーティルがピットストップ。2名は共にドライ(ソフトタイヤ)に交換。
・クビサのポジションはピットストップ後も変わらず。
・スーティルはライコネンの背後となる5番手からコースに復帰。
54
・ハミルトンがタイヤをドライ(ソフト)に交換。トップのままコースに復帰。
・ウェットのまま走り切る戦略に出ていた2番手のマッサはドライタイヤを装着した他のドライバーよりもペースを落とす。
・コバライネンに背後から追突された11番手のバトンがスピン。バトンはピットストップ後にポジションを15番手に後退。
・7番手付近を走行していたバリチェロがピットストップ。
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56
・先頭のハミルトンに15.4秒の差を開かれたマッサがピットストップ。
・マッサはタイヤをスーパーソフトに交換。
・ピットレーンからの濡れた路面に苦しむマッサは、クビサの先行を許して3番手のポジションからコースに復帰。
・ライコネンがピットストップを行いスーティルは4番手に浮上。
・ライコネンは5番手のポジションからコースに復帰。
62
・ロズベルグが激しくクラッシュ。
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・コースにロズベルグのマシンの破片が散乱したため2度目のセーフティーカー導入
・この時点の順位は先頭がハミルトン、2番手がクビサ、3番手がマッサ、4番手がスーティル、5番手がライコネン、6番手がウェバー、7番手がここまでにトラブルを避けて着実に順位を上げ続けてきたベッテル、8番手がバリチェロ、9番手が中嶋選手、10番手がコバライネン、11番手がバトン、12番手がアロンソ、13番手がグロック、13番手がトゥルーリ、最後尾の14番手がハイドフェルド。
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67
レース再開
68
・フォース・インディア初のポイント獲得を狙いスーティルが4番手を走行。
・トンネル区間を抜けた直後、ブレーキング時にコントロールを失った5番手のライコネンがスーティルの背後から激突。
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・スーティルはその先のカーブを直行しマシンは大破、ピットには自力で戻るがそのまま無念のリタイア。
・スーティル「夢が一瞬にして悪夢に変わってしまった。興奮していたのであの時は少し泣いてしまった」
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・ライコネン「スーティルには申し訳なかった。レースの終わりまであと数周回だったのに。ブレーキングでコントロールを失い、どうしても避ける事ができなかった」
・ライコネンはピットに戻り、壊れたフロントウイングを交換して9番手からレースに復帰。
70
・先頭はハミルトン。
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・2番手のクビサはハミルトンの3.4秒後方を走行。
・3番手はマッサ。
76
・2時間ルール適用のため予定よりも2周回早くレースは終了。
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・優勝はハミルトン「最後の事故の直後のセーフティーカーに助けられた」
・2位はクビサ「ここまでの高い結果は想像もしなかった。ミスをしないようにだけ気をつけた」
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・3位はマッサ「最後まで路面がウェットというレース展開を期待し戦略に失敗」
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■ポイントランキング
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モナコGP終了時点のポイントランキングは以下の通り。

ドライバーズ・ランキング

1) ルイス・ハミルトン [GBR] [マクラーレン・メルセデス] 38
2) キミ・ライコネン [FIN] [フェラーリ] 35
3) フェリペ・マッサ [BRA] [フェラーリ] 34
4) ロバート・クビサ [POL] [BMWザウバー] 32
5) ニック・ハイドフェルド [GER] [BMWザウバー] 20
6) ヘイキ・コバライネン [FIN] [マクラーレン・メルセデス] 15
7) マーク・ウェバー [AUS] [レッドブル] 15
8) フェルナンド・アロンソ [ESP] [ルノー] 9
9) ヤルノ・トゥルーリ [ITA] [トヨタ] 9
10) ニコ・ロズベルグ [GER] [ウィリアムズ] 8
11) 中嶋一貴 [JPN] [ウィリアムズ] 7
12) セバスチャン・ベッテル [GER] [トロ・ロッソ] 4
13) ジェンソン・バトン [GBR] [ホンダ] 3
14) ルーベンス・バリチェロ [BRA] [ホンダ] 3
15) セバスチャン・ブルデー [FRA] [トロ・ロッソ] 2

コンストラクターズ・ランキング

1) フェラーリ 69
2) マクラーレン・メルセデス 53
3) BMWザウバー 52
4) ウィリアムズ 15
5) レッドブル 15
6) トヨタ 9
7) ルノー 9
8) トロ・ロッソ 6
9) ホンダ 6

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