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第6戦モナコGP予選、フェラーリが1列目を独占
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インテリワン編集部
  2008年5月25日

モナコはモンテカルロの伝統ある公道コースにて5月24日(金)、F1第6戦モナコGPの予選が行われた。ここでは、25日午後の決勝レースに向けて正ドライバー20名がグリッドを争ったモナコGP予選の3セッションの概況と暫定グリッド、ならびに各ドライバーのコメントなどを紹介する。
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■雨の天気予報は外れ、2日目午後の予選もドライ・セッションに

モナコGP2日目のこの日は当初の天気予報では雨になる事が予想されていたが、初日2回のフリー・プラクティスが行われた木曜日と同様に予報は良い方向に外れており、モナコらしい青空とエメラルド・グリーンの地中海にこの日の午後の公道コースも包まれ、路面は良好なドライ・コンディションとなった。
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ちなみにこの日の午前中に行われたフリー・プラクティス3の開始前には小雨が降り、セッション開始時に雨はやんでいたものの路面が湿っていた事から、各チームはウェットタイヤを使用して走行、再び雨が降り始めた時にはエクストリーム・ウェットを試すなどして、雨の可能性が高いとされる決勝レースに向けての調整作業を行っている(写真下はレッドブル・チームを訪れたジョージ・ルーカス)。
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■STR3に投入に伴いベッテルは5グリッド降格、ブルデーは罰則対象外

今回のモナコからは開幕から待ちに待った2008年型車両のSTR3を投入しているトロ・ロッソだが、今回の新型マシン投入に伴いギアボックスが前回のトルコで使用したものとは異なる新品のパーツになった事から、セバスチャン・ベッテルは今期のFIAレギュレーションであるギアボックス4戦連続使用ルールに違反する事になり、今回の予選結果よりもグリッドが5つ降格されるペナルティーを受ける事になる。
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なお、チームメイトのセバスチャン・ブルデーは前回のトルコでレースを完走できていない事から、FIAレギュレーションによりギアボックス連続使用義務が今回のモナコでは発生せず、ペナルティーの対象とはならずに堂々と新型のギアボックスを使用する事ができる。

■フィジケラも5グリッド降格覚悟のギアボックス交換、Q1開始に間に合わず
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また、今回のモナコGPが自己通算200戦目のグランプリ出場となるフォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラは、午前中のフリー・プラクティス3においてギアボックスの故障に見舞われており、5グリッド降格を覚悟でチームは予選に向けてギアボックスの載せ替え作業に入ったが、フィジケラの車の準備が整ったのは予選のQ1セッション開始から5分後の事だった。


■事故や怪我人など、クルサードがトンネル脱出後にマシンを大破
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この日のQ2セッションの終盤、レッドブルのデビッド・クルサードはトンネルから抜け出したところでリアをロックさせ、時速185km/hの速度でコーナー右側の壁にフロントを接触、右のフロントまわりが完全に破壊されてタイヤがホイールごと車から脱落するなど車両が大きなダメージを被ったが、幸いクルサードに怪我はなく、その後は自分の足でピットに歩いて戻っている

なお、レッドブルの予選後の発表によれば、クルサードの車はいくつかのパーツは交換しなければならないものの、シャシーそのもののダメージは小さく日曜日のレースまでに修理が可能なレベルだったようだ。


■モナコGP各予選セッションの結果とドライバーコメント
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以下に、この日の午後にモナコ公道コースにて行われた3回の予選セッション(Q1/Q2/Q3)の結果と概況、ならびに各ドライバーのコメントなどを紹介する。

■Q1の結果
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予選の最初のセッションとなるQ1開始直後の気温は20度から21度、路面温度は23度から29度にまで上がっている。全20名のうち上位の15名のみが次のQ2に進出できるQ1の走行結果は以下の通り。

1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分15秒190(10周)
2) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒295(10周)
3) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒582(6周)
4) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分15秒717(6周)
5) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分15秒935(10周)
6) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分15秒977(5周)
7) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分16秒074(7周)
8) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1分16秒086(13周)
9) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分16秒208(7周)
10) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1分16秒259(8周)
11) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分16秒285(10周)
12) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分16秒306(7周)
13) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分16秒646(7周)
14) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分16秒650(8周)
15) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1分16秒756(9周)
16) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR3 1分16秒806(9周)
17) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1分16秒933(8周)
18) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR3 1分16秒955(11周)
19) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1分17秒225(12周)
20) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1分17秒823(8周)


■Q1にてグリッドの確定した5名、ベッテルとフィジケラはグリッド降格

Q2への進出がかなわず、Q1のみで暫定グリッドが確定した5名のドライバーは、トロ・ロッソのセバスチャン・ブルデー(16番グリッド)、ルノーのネルソン・ピケ(17番グリッド)、フォース・インディアのエイドリアン・スーティル(18番グリッド)、トロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル(19番グリッド)、フォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラ(20番グリッド)だった。
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なお、冒頭にて紹介したとおり、ベッテルとフィジケラはギアボック交換の罰則により5グリッド降格処分となっている事から、Q3セッションで18位だったベッテルが19番グリッド、20位だったフィジケラがベッテルの1つ下の最後尾となる20番グリッドとなる。

■Q2まであと1つのブルデー「トラフィックにひっかからなくても同じ」
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F3000時代に走行した経験を持つモナコにおいてQ1セッションを16位で終え、あと1つのところでQ2進出を逃したトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーは「1回目のアタックの時はマッサにつかまり、次の2回目は順調に進んでいたが、だからといって何も結果は変わらなかった。特にブレーキングの時にリアの挙動がおかしく何回もロックした。トンネルから出る時にリアがロックしている事は分かっていたので、次の走行を開始する前にバランスを1クリックだけフロント側に調整したが、今度はフロントが滑るようになってしまった。それに車の感触がコーナーの進入時には全体的に落ち着いていない」とコメント。走行経験の少ない新型車両でモナコを走る厳しさを強調している。

■ピケ「今回もフェルナンドとの差が大きい・・・」
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前回のトルコGPと同じ17位で今回の予選もQ1敗退となったルノーのネルソン・ピケは「本当にがっかりしている。Q1でブレーキに小さな問題が発生し、自分のペースで走れなくなった。車はかなり過敏な挙動を見せていた。ただ、今の自分にとって一番の焦りは、フェルナンドが各セッションを通して調子を上げる事ができているという事実」と述べ、今回もチームメイトとの仕上がりの差を嘆いている。

■スーティル「少なくともタイヤの問題は解消できた」
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モナコでのレースを18番グリッドからスタートする事になったスーティルは「1回目の周回はすごく良かったのに、その後の第1区間で数台の車を抜かなければいけなくなった。僅かコンマ2秒程度の事だったが、あそこからリズムを取り戻すのは難しかった。ただ、あの時は2周回のみ走行する計画だったが、トラフィックの事を考えて燃料は余分に積んでいたのでさらに数周回走る事ができたし、少なくとも抱えていたタイヤの問題を解消する事はできた」と、予選の内容を振り返った。

■ベッテル「明日は土砂降りになって欲しい」
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予選結果は18位、グリッドはSTR3導入に伴うギアボックのペナルティーにより最後列の10列目19番グリッドとなったベッテルは、「オプションタイヤを使用せずに最初に記録したラップタイムはかなり期待が持てそうだったので、その後もプライムタイヤを使う事にしたが、コース上のどの部分を走ってもいいグリップレベルを得る事ができない状態だったので、特にコース終盤の区間で大きくタイムをロスした。グリッドがさらに下がるのでペナルティーについては本当に残念。だから雨が降ってほしい、とにかく土砂降りに!」と雨乞いしている。

■2戦連続最後尾のフィジケラ「朝から不運続き、だめ押しはバリチェロ」
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2戦連続してグリッド降格を受けたものの、やはり2戦連続して予選結果とグリッド共に最後尾に変わりはなかったジャンカルロ・フィジケラは「なんとも残念な予選だった。というより、今日は終日を通して残念な1日だった。午前中はギアボックスに問題が発生してしまい、ペナルティーを覚悟で交換を余儀なくされた。しかも車の準備が整ったのは14時5分頃だったので、3回アタックするには時間が足りなくなっていた。1ラップ目はあまりうまくいかず、次の2ラップ目に調子は良くなったが、プールを過ぎたところでバリチェロがスローダウンしているのにつかまってしまい、タイムアタックをするチャンスがなくなった。本当にひどく悔しい」と、不運続きだった2日目の内容についてコメント。


■Q2の結果
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Q1を通過した上位15名のドライバーにより争われたQ2の走行結果は以下の通り。最終予選のQ3に進出できるドライバーは上位の10名のみ。

1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分15秒110(4周)
2) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分15秒287(7周)
3) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒322(7周)
4) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒389(8周)
5) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分15秒404(7周)
6) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分15秒483(7周)
7) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分15秒598(6周)
8) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分15秒745(6周)
9) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分15秒827(6周)
10) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1分15秒839(5周)
11) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分15秒907(6周)
12) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1分16秒101(5周)
13) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分16秒455(6周)
14) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1分16秒479(7周)
15) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分16秒537(5周)


■Q2にてグリッドの確定した5名
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Q3への進出はならず、Q2にて暫定グリッドの決定したドライバーは、トヨタのティモ・グロック(11番グリッド)、ホンダのジェンソン・バトン(12番グリッド)、BMWザウバーのニック・ハイドフェルド(13番グリッド)、ウィリアムズの中嶋一貴選手(14番グリッド)、ホンダのルーベンス・バリチェロ(15番グリッド)の5名。

■僅差でQ3進出を逃したグロック「自分でも原因が分からない」
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今回のモナコでは0.068秒の僅差でQ3進出を逃し、11番グリッドから明日の決勝をスタートする事になったグロックは「今週は調子良く進んでいたのにQ3に進出できなくて悔しい。自分でも何が起こったのか良く分からない。Q2の最初の周回はまあまあだったのに、最後に履いたタイヤがうまく機能しなかった。第1区間は良かったが、次の2区間がうまくまとめられず、コンマ1秒以下の僅差でQ3出場を逃してしまった。まあ、明日の戦略が立てやすくなったと思って諦めるしかない。明日は天候がレースを左右しそうだが、ポジションが挽回できるように頑張るつもり」とコメントしている。

■バトン「クルサードの事故さえなければ」
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初日の木曜日から車の仕上がりには自信を示し、高いグリッドポジションの獲得を予告していたジェンソン・バトンは、不本意な12番グリッドに終わった今回の予選について「セッション中はバランスの改善に取り組み、高速コーナーでのアンダーステアを解消しようと頑張ったが、結果として作業はうまくいった。最後のアタックの時には第1区間で前の周回よりもほぼコンマ2秒もタイムを縮める事に成功したが、第2区間に入ったらクルサードの事故によりイエローフラッグが提示されてしまったのでタイムを改善できなくなってしまった。ただ、Q2の時に車のセッティングはうまく仕上がり、最終区間における高速コーナーでのフロントの接地感はかなり良くなった。イエローフラッグのせいでその性能を発揮する事ができなかった事とトップ10に入れなかった事は本当に悲しい」と説明し、デビッド・クルサードのセッション終盤の事故により結果が大きく左右された事をアピールした。

■言葉の少ないハイドフェルド
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初日は午前中に車が故障して走行時間を大きくロス、この日の予選では今期初めてQ3進出を逃し、13番グリッドでレースを迎える事になったBMWザウバーのニック・ハイドフェルドは「残念だが、喋る言葉があまりない。予選結果にはがっかり。ここモナコではタイヤを十分に素早く温める事ができていない」とだけ述べ、その落胆ぶりを示している。

■中嶋選手「ニコの調子が良かった・・・自分の走りを見直す必要がある」
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チームメイトのニコ・ロズベルグが初日から好調な走りを見せて予選でも順調にQ3に進出する中、今回もQ1進出はならず14番グリッドに終わった中嶋選手は「予選中はいい周回が決まらずに苦しんだ。クリーンラップが取れた時にも少しミスをしてしまったし、今後どう自分の走りを改善していくか考えなければならない。今日はニコ(ロズベルグ)がすごくいい走りをしていたし、彼のラップタイムは良かったので、自分はもっといい結果を残して然るべきだった。明日の天気は今もはっきりしないのでレースは面白くなる筈」と、やや自身の今週の走りを反省するコメントを残した。

■バリチェロ「車の仕上がりはいいのに不運が続いた」
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Q3に進出する自信があったとするものの、結果はQ2敗退の15位に終わったルーベンス・バリチェロは、「Q2は本当に残念なセッションになった。不運にも1回目のアタックはトラフィックが原因でうまくいかず、2回目はイエローフラッグに邪魔されてしまった。車そのものはQ3に十分いける仕上がり状態だったのに残念で仕方がない。いずれにしても『たられば』はフォームラ・ワンの世界には禁句だが、結果は15番グリッドだったのでレースが厳しくなるのは間違いない」と述べ、予選中はタイミング的に2回の不運があった事をアピールしている。


■Q3に進出した上位10名の最終予選結果
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Q2の結果の上位10名のドライバーにより争われた最終予選、Q3の結果は以下に示す通り。

1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分15秒787(6周)
2) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分15秒815(6周)
3) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒839(7周)
4) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分16秒165(7周)
5) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分16秒171(6周)
6) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分16秒548(7周)
7) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分16秒852(7周)
8) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分17秒203(8周)
9) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分17秒343(6周)
10) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 -(0周)


■フェラーリ勢が1列目を独占、モナコを得意とするマクラーレン勢は2列目
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今回の2008年度モナコGP予選でポールポジションを獲得したのは、前回のトルコGPの予選でもポールポジションを獲得、そのレースではポール・トゥ・ウインを達成したばかりのフェラーリのフェリペ・マッサだった。また、マッサに次ぐ1列目2番グリッドはそのチームメイトのキミ・ライコネンが獲得しており、マクラーレン勢が得意とするモナコでの1列目をフェラーリの2台が独占する結果に終わっている。
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フェラーリ2台の背後となる2列目のグリッドはそのマクラーレンの2台が獲得、ルイス・ハミルトンは3番グリッド、ヘイキ・コバライネンは4番グリッドからのスタートとなる


■予選上位10番手までのドライバー詳細コメント
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以下に、Q3に進出して5列目までのグリッドを獲得した上位10名のドライバーのコメントを示す。


■1列目

●ポールポジション)フェリペ・マッサ フェラーリ F2008
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最高ですよ!今までは苦しんでばかりいたコースでのポールポジションですからね。今はさらに欲が出ちゃってますが・・・。

車の調子は良かったし、それで完璧な周回を走りきる事ができました。努力を怠らず、細部に渡り注意を払い続ければ、どこでもこの位置に辿り着ける事を今回の結果が証明しています。

タイムアタックを終えた後、誰も無線で何も言わないなと思っていたら、突然ロブ(マッサのレース・エンジニア)の「すごい!ポールポジションだぞ!」って叫び声が飛び込んできたんです。その後はピットに戻るまで、運転しながらコース上でずっと笑いが止まりませんでした。
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これからは気持ちを明日のレースに切り替えて集中しますが、大変な展開になりそうですね。雨になりそうなので、状況はさらに複雑になると思います。1列目からのスタートは最高の条件を手にしているという事ですが、それでもなお全てを完璧にする必要があります。

セッティングにしっかり取り組んだおかげで去年よりも状況はかなり改善されています。今週の作業方針はいい結果を生みましたね。


●2番グリッド)キミ・ライコネン フェラーリ F2008
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ポールポジションの方が良かったのは当然ですし、それを否定する意味はありませんよ。でも、2台のフェラーリが揃って全体の一番前につけた事はチームにとってすごくいい結果だったと思います。

明日は雨みたいですから、くじ引きのようなレース展開になるかもしれません。ドライの場合は全員がリスクを避けて退屈な長い1列を形成しがちですが、雨なら追い抜きの機会も増えるでしょうからね。

全体的に車の仕上がりには満足です。ただ、走行を初めて1周目のタイヤから性能を引き出す事に若干苦労しているため、Q3での2回目のアタックの時にはコース序盤の各コーナーで少し苦戦しました。

今週ここに来るまでは、モナコでの自分たちの実力に少し疑いを持っていましたが、去年の状態から自分たちは大きく進歩できている事を、今回の好調な結果から再確認する事ができましたね。


■2列目

●3番グリッド)ルイス・ハミルトン マクラーレン・メルセデス MP4-23
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もちろんポールポジションの方が良かったですよ。でも車の今の感触と自分たちの戦略には満足できています。チームが素晴らしい仕事ぶりを発揮してくれて、自分は全くトラフィックの問題に苦しみませんでした。

Q3での最後の2回のタイムアタックは悪くありませんでしたが、8コーナーからの脱出加速中にトラクションがあまり得られず第2区間で少しタイムをロスしましたし、第3区間と最終コーナーでは必要なだけブレーキを遅らせる事ができませんでした。
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でも、チームにはいい作戦がありますし、すごく自信があります。天気予報によれば明日は雨ですから、レース中は何が起こっても不思議はないでしょうね。


●4番グリッド)ヘイキ・コバライネン マクラーレン・メルセデス MP4-23
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予選の最後のアタックでは全力を出し切って走ったので、この結果には少しがっかりしています。車の調子はものすごく良かったので、僅差にしても1列目とのタイム差がどこから生じたのか良くわかりません。3回のセッションを通してミスは一度もしていませんしね。
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午前中の事故のダメージを完全に修復してくれた全てのチーム・スタッフに感謝の気持ちを伝えたいです。おかげで車の性能を何の問題もなく使い切る事ができました。レースは全く別の世界ですが、自分たちは好調さを維持できると思いますよ。


■3列目

●5番グリッド)ロバート・クビサ BMWザウバー F1.08
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今回もいいペースで走れるのを示す事ができたと思います。予選中は1周残らず全ての周回を全力で走り切りましたが、今日の自分にできるのはそれくらいでした。

残念ながら、最後のタイムアタックの時はルイス・ハミルトンの背後につけてしまいました。別に彼にブロックされた訳ではないのですが、目の前に他の車がいると、色々とリスクを伴うんです。アウトラップの時にルイスとの距離を広げようとした事でタイヤを冷やしてしまい、第1区間で速く走れなかったんです。


●6番グリッド)ニコ・ロズベルグ ウィリアムズ FW30
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すごく満足ですよ。車の性能を最大限に使い切る事ができましたし、この高い結果ですからね。今日は本当に楽しかったです。

限界まで攻めて走れましたし、こういう時はすごく楽しいんです。オンボードカメラで自分の様子を見ていたらきっと面白かったですよ。常に激しく攻め続けていましたからね。モナコの予選は他のどのコースとも違いますから、ここで限界まで攻め込む事ができるなんて本当に最高です。
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明日が雨ならひどい事になるでしょうから、慎重にコースからはみ出さないように走るつもりです。いい作戦があるので、自分にとって明日はいいモナコ・グランプリになる筈ですよ。


■4列目

●7番グリッド)フェルナンド・アロンソ ルノー R28
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モナコの予選は他のどこよりも重要ですから、今日の目標はQ3に進出する事でした。ここは追い抜きがとても難しい場所ですが、レースはとても開放的ですし、自分たちは年間タイトルかけて争っている訳ではないので、今回のレースは多少のリスクを冒してでもアグレッシブに戦えると思っています。
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激しい戦いのレースになる事だけは間違いないでしょうね。まあ、明日の天気だけは注意深く見守る必要はありますが。


●8番グリッド)ヤルノ・トゥルーリ トヨタ TF108
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今日はいい予選でしたが大変な内容でした。週末を通してパッケージの性能を最大限に引き出すのには苦労しましたし、予選に入ってもまだ完全に満足できる状態ではありませんでした。

ここモナコは自信が持てない限り限界まで攻め込む事は難しい場所ですのから、今回もまたトップ10に入れた事はすごく嬉しいです。レースでもいい結果が狙いたいですね。
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色々な問題を抱えていた木曜日のプラクティス中に必死に頑張ってくれたチームのスタッフとメカニックには深く感謝しています。彼らに予選でいい結果をプレゼントできて本当に良かったです。


■5列目

●9番グリッド)マーク・ウェバー レッドブル RB4
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何も問題のないクリアラップを1周取る事ができました。何度もタイヤがロックはしましたが、特にそれ以上の問題が発生するような区間はなかったので、後は明日の様子を見るだけです。
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78周回のレースは長丁場ですし、天気については不安な面もありますが、なんとかポイントは持ち帰りたいですね。


●10番グリッド)デビッド・クルサード レッドブル RB4

事故が起こった時には時速185キロのスピードだったので、かなり激しく壁にぶつかりました。ブレーキをかけた瞬間に車が斜めになって滑り出したので、リアをロックさせた可能性はありますが、普通ああいう場面ではブレーキを少し緩めるんですけどね。
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あっという間に車が横を向き始めたので、これから車を分析して何かリアに問題がないか調査する予定です。今の自分たちにはエンジン・ブレーキングとか他の制御システムもありませんから、通常ならあそこでブレーキをかけた時にはリアが軽くなると思いこんでいるので、突然車が暴れた時には本当に驚きました。

まあ、車が戻ってきてからデータを確認すれば原因は分かると思います。


■モナコGP暫定グリッド

最後に、5月25日のモナコGP決勝レースに向けて現在決定しているグリッドの一覧を示す。
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1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分15秒787
2) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分15秒815
3) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒839
4) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分16秒165
5) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分16秒171
6) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分16秒548
7) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分16秒852
8) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分17秒203
9) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分17秒343
10) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 -
11) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分15秒907
12) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1分16秒101
13) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分16秒455
14) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1分16秒479
15) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分16秒537
16) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR3 1分16秒806
17) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1分16秒933
18) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1分17秒225
19) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR3 1分16秒955 ※5番グリッド降格
20) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1分17秒823 ※5番グリッド降格

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