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レギュレーションは西欧の流儀か?
2006年2月13日 ShoppingOn編集部

トリノで冬季オリンピックが開催されている。今期の参加が危ぶまれた中、やっとの事で出場権を手にしたスキージャンプのベテラン37歳の原田雅彦選手だったが、体重に比べて長すぎる板を使用したという規則違反により本戦を前にして失格となってしまった。微妙な体重調整の失敗だそうだが、本人は何ともやり切れない気持ちだろう。

そもそもこの板の長さの規制とはいったい何だろうか。札幌五輪まで遡る気はないが、昔はスキージャンプと言えば必ず日本人選手の大活躍が見れる憧れのスポーツだった。日本が必ず金メダルをさらう男子体操と冬季のスキージャンプは子供ながらにも楽しみで仕方がなかったものだ。

ルールの範囲内であれば、世界から気味悪がられるまでベストを尽くすのが日本の流儀だとすれば、勝てなくなればルールを変更してでも勝ちにくるのが西洋の流儀だと国民性ジョークのネタみたいな話もあるが、これは満更嘘とも言えない。

スキージャンプに板の長さ規制が導入された頃は、勝ちすぎる日本人の体重が西洋人に比べて軽すぎる事を、航空力学的に「アンフェア」だと西洋諸国が強引に新ルールを制定したと聞き、随分と腹が立った事を久しぶりに思い出した。もちろん、真偽の程は関係者ではないので分からないが、体格差を云々言うのであれば、フィギュアスケートなどは股下の長さにレギュレーションを制定すれば良い。その他、身長や体重が有利に働くスポーツはいくらでもある。

体重のレギュレーションで思い出したのは、2004年にトニー・エリアスがダニエル・ペドロサは体重が軽すぎてアンフェアだと発言していた事だ。250ccに体重レギュレーションをという話だったが、MotoGPでは体重が軽すぎる事は不利になるので、2006年以降、エリアスは心置きなくペドロサの前でチェッカーを受けられる事になる。エリアスは複雑な心境でペドロサのMotoGP入りを迎えた事だろう。今年はRCVを手にしているだけにエリアスの巻き返しも正直期待している所なのだが、今年2回のテストではマシンセッティングに苦しんでる印象を受ける。

話を西洋の流儀に戻そう。F1の世界でも同じだが、古くはホンダが勝ち続けた時期のターボ規制や、最近ではブリヂストンいじめに見えなくもないタイヤレギュレーションがある。もちろん、これらはレースの安全性確保や娯楽性を高める為のチーム力平均化が目的なので何とも言えない部分ではあるが、日本企業が調子良くなると不利な条件が次々と振ってくるような印象を受けなくもない。そもそもモータースポーツの世界選手権は主催者側も含めヨーロッパの持ち物という感は否めないので、甘んじて受ける以外に仕方のない部分もあるが。

また、二輪ロードレースに興味のある方なら数年前のSBKにおけるタイヤ規制に耳を疑った事だろう。ここからはSBKのタイヤレギュレーションに関する話になるので、ご興味のある方はお付き合い頂ければと思う。

タイヤ規制前の年に遡ると、2003年のSBKにおけるタイヤ分布図は、フォギー・ペトローナスのトロイ・コーサーとジェームス・ハイドン、およびFilaドゥカティーのニール・ホジソンとルーベン・チャウスの4名がミシュラン、DXFレーシングの2名がピレリ、それ以外の23人のライダーは全員ダンロップだった。この年のチャンピオンは489ポイントを獲得したニール・ホジソン、二位は386ポイントのルーベン・チャウスだ。2004年にはチャンピオンとなるジェームス・トスランドはこの時サテライト・ドゥカでダンロップを履き271ポイントを獲得して三位。ちなみにチャンピオンチームと同じく当時ミシュランを履いた2005年の年間チャンピオンであるトロイ・コーサーは107ポイントしか獲得できていない。

2003年には日本のワークスは後述の理由によりSBKに参戦していないのだが、その前年の2002年はカストロール・ホンダでVTR1000-SP2にミシュランを履くコーリン・エドワーズや、カワサキレーシングチームでダンロップを履いたZX-7RRを駆る柳川明選手、アレックス・ホフマン、クリス・ウォーカー、怪我でシーズンを断念した井筒選手等の日本のワークス勢も参戦していた。この年のチャンピオンは552ポイントを獲得したコーリン・エドワーズ、二位はやはりミシュランを履いて僅差の541ポイントを獲得したトロイ・ベイリスだった。三位のニール・ホジソンはドゥカティーのサテライトでダンロップを履き、326ポイントを獲得。

ここで注目したいのは、ミシュランを履いてワークスバイクに乗るライダーと、そうでないライダーのポイント獲得差である。MotoGPでバレンティーノ・ロッシが簡単に2位とのポイント差を100も開けてしまった時点で年間チャンピオンシップとしての価値がなくなる経験は既に恒例行事と化しているが、SBKも近い現象が起きていた。2002年はコーリンがベイリスからチャンピオンを奪い返すまでの熾烈な戦いがあり見せ場もあったが、全てのチームがチャンピオンシップに関わっているという緊張感は欠落している。

これに危機感を抱いたFIMやSBK主催陣は、2004年にマシンの出力規制とタイヤ性能の均一化という厳しいレギュレーションを設置する事により、各チームの性能差を平均化する事を試みた。出力規制も然りだが、誰もが驚いたのはダンロップとミシュランが排除され、タイヤはピレリーのみのワンメイクとなった事だろう。ミシュランは「だまし討ちされた」と怒り、MSMAに所属する日本のワークスチームも激怒してSBKからこぞって撤退するという事態になった。

ちなみに、2003年に日本のワークスが参加していない理由は4ストローク化されたMotoGPに集中する事が目的だったが、同年の7月にこのピレリーワンメイク等の新レギュレーションが発表され、こぞって2004年はSBKをボイコットすると発表している(当時のMSMAからは怒りのプレスリリースが配布された)。

この結果、2004年のSBKにワークスはドゥカティーのみが参戦する事になり、以前よりもさらにドゥカ・カップの様相を呈したわけだが、この年のポイント差を見ると、主催者側の狙いはそれほど外れていなかったようにも思える。もちろん、日本のワークスが参戦していない状況も理由の一つではあるが。

2004年のチャンピオンはドゥカティーワークス(Ducati Fila)で336ポイントを獲得したジェームス・トスランド、二位はチームメイトのレジス・ラコーニで獲得ポイントは327ポイントだった。三位はプライベート・ドゥカ(Renegade Ducati Koji)の芳賀紀行で、獲得ポイントは299ポイント。4位はテン・ケイト・ホンダ(ホンダライダーはこの年1名)から華々しくデビューしたクリス・バーミュレンが282ポイント、その後はフランシェスコ・キリの243ポイント、ギャリー・マッコイの199ポイントに続く。確かに接戦のレースにはなったと言えるだろう。

昨年の2005年はヤマハが50周年の記念勝利に執念を燃やした年であり、ヤマハが久しぶりに準ワークスと呼べる体制でSBKに復帰し、アルスタースズキチームもトロイ・コーサーと加賀山就臣選手を迎えて万全の体制を組んだ。ホンダはテン・ケイト・ホンダを2名体制の準ワークスとし、他にもクラフィ・ホンダの2名とRenegade Kojiのベン・ボストロムを追加した計5台となった。

なかなかミシュラン時代のコースレコードを殆ど更新するには至らなかった昨年のSBKだが、やっと日本のメーカーが本腰を入れて(フルワークスではないが)復帰をし、ドゥカティーのフルワークス体制(Ducati Xerox)に立ち向かうという面白い年になった。結果は、アルスタースズキのトロイ・コーサーが開幕直後から圧勝しての433ポイント、テン・ケイトホンダのクリス・バーミュレンが二位の379ポイント、ヤマハ・モーター・イタリアの芳賀紀行選手が271ポイント、ドゥカティーのジェームス・トスランドが254ポイント、アルスタースズキの加賀山選手は252ポイント、次いでドゥカティーのレジス・ラコーニの221ポイントとなった。

ピレリタイヤの公式ホームページを参考にしながら本文を書いているせいもあるのだが、確かにタイヤ開発競争という面白さは無くなったものの、ワンメイクのレギュレーション導入により「単純に見るレース」としては混戦の面白い選手権となったような気がしないでもない。物足りないと思う方も当然いらっしゃるとは思うが。

同ページにはトロイ・コーサーの興味深いインタビューが掲載されている。

「2003年にはミシュランを履いたが、ドゥカ・ワークスよりも2秒遅くしか走れないタイヤをミシュランは提供してきた。タイヤレギュレーションのお陰でそうしたふざけた事がなくなって助かるよ。」

また、当時はMotoGPのタイヤ問題で苦しんでいたケニー・ロバーツ(シニア)のコメントも紹介されているので引用する。

「タイヤレギュレーションの話を聞かされた時、誰もが馬鹿げてると思ったが、私は判断するのを少し待つ事にした。実際、何も問題は起きていないのでは?MotoGPにもこのルールを適用してもらえば助かるチームが山ほどあるけどね。」

ピレリはさぞこのレギュレーションのお陰で得をしているのではないかと思っている方も多いと思う。だが、世界選手権の全レース、全チームのタイヤをサポートするのは並大抵の事ではないらしい。

ピレリはレースが開催される毎週末ごとに、5000〜6000個ものタイヤを供給しているそうだ。一貫した品質(全ての異なるチームでテストされ、承認されたタイヤ)を全チームに提供し、4気筒、3気筒、2気筒エンジンごとに適したタイヤをサーキットごとの特性に合わせて用意するのは気が遠くなる作業には違いない。また、毎回フロントとリアにそれぞれ5〜6種類のタイヤを準備してくるらしい。

話を日本のメーカーの観点に移せば、いかにレースの娯楽性が増して興行収益が高くなっても、長年をかけて開発し、やっとトップを独走した技術が一瞬にして水泡と帰すレギュレーションを腹立たしく思う事は間違いないだろう。

以前にある国の自動車メーカーの研究員から、「日本の人の集中力は凄いね。でも、気味が悪く思える時もある。」と言われた事がある。当時はまだ若かった事もあり「言われる筋合いはない」と思ったものだが、レース現場でも同じような観点で日本人を黙って見つめているレース関係者がいるのかもしれない。


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