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スペインGP翌日以降のテスト情報(初日)
インテリマーク編集部
2007年3月31日

スペイングランプリ決勝レース翌日の3月26日、この日もMotoGPライダーのほとんどは前日のレースに引き続いてヘレス・サーキットに現れ、合同テストに参加している。今回の合同テストは2日間の日程で行われるが、初日はあいにくの天気になってしまったようだ。
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■初日のテストはカタール翌日のテストに続き悪条件

眩しい陽射しに恵まれた前日までの3日間のレースウイークが嘘のように、テスト初日は朝から豪雨に見舞われ、4月20日からイスタンブール・サーキットで開催されるトルコ・グランプリに向けてのドライ・セッティングを調整したかったチームからは、少なからずため息が漏れたようだ。この日の気温は13度、路面温度は12度と低く、雨は断続的に降り続き、路面が乾いたのは夕方5時近くになってからだ。
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ちなみに、前回のカタール開幕戦翌日のプライベートテストは、強い風と砂嵐という悪条件のために、どのチームもあまり期待通りのテストを行う事ができていなかった。

■結果的にウェット用のテストができた事に多くのチームが満足

しかしながら、新レギュレーションにより800ccマシンのテストが始まった昨年の11月から先週のスペイン・グランプリまでの期間は好天に恵まれる事が多く、ここまでに2007年型マシンのレイン・セッティングをほとんど試していないチームとライダーがほとんどだ。
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このため、各チームは時間を無駄にする事なく、今後のウェットレースに向けてのセッティング調整とデータ収集を行う事で有意義なテスト1日目を過ごしており、結果的にはこの日のテスト内容には満足できたとするコメントを、多くのライダーが残す事になった。


■スペイングランプリ後のヘレス合同テスト、初日の結果

以下に、3月26日に雨のヘレスで行われたMotoGP合同テストの結果を、各ライダーのこの日の自己ベストタイム順に示す。
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1) オリビエ・ジャック FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分51秒422(52周)
2) ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分51秒502(59周)
3) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 1分51秒536(27周)
4) ケニー・ロバーツJr USA チーム・ロバーツ KR212V 1分51秒567(30周)
5) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ デスモセディチ GP7 1分51秒736(21周)
6) カルロス・チェカ SPA ホンダ・LCR RC212V 1分51秒827(45周)
7) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分51秒899(41周)
8) アレックス・バロス BRA プラマック・ダンティーン デスモセディチ GP7 1分52秒129(37周)
9) トニ・エリアス SPA ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分52秒198(56周)
10) 中野真矢 JPN コニカミノルタ・ホンダ RC212V 1分52秒212(54周)
11) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分52秒637(67周)
12) マルコ・メランドリ ITA ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分52秒842(45周)
13) アレックス・ホフマン GER プラマック・ダンティーン デスモセディチ GP7 1分52秒904(55周)
14) コーリン・エドワーズ USA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分53秒104(36周)
15) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分53秒240(51周)
16) シルバン・ギュントーリ FRA ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 1分55秒992(44周)
17) 玉田誠 JPN ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 1分57秒917(38周)
18) 秋吉耕佑 JPN リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 1分58秒635(36周)
19) ヴィットリアーノ・グアレスキ ITA ドゥカティ デスモセディチ GP7 2分00秒291(33周)



■初日の欠場はロリス・カピロッシとジョン・ホプキンスのみ
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前日のスペイン・グランプリの決勝レースに参加したライダーのうち、初日のテストを欠席したのは、夫人のイングリッドさんが第一子であるリカルド君の出産予定を今週中に控えているドゥカティーのロリス・カピロッシと、IRTAテスト中の転倒で負った右手首のダメージがまだ完全には癒えないリズラ・スズキのジョン・ホプキンスのみだ。

なお、ドゥカティーとスズキはそれぞれに開発ライダーを1名ずつ投入しており、ドゥカティーからはヴィットリアーノ・グアレスキ、スズキからはスペイングランプリにスポット参戦したばかりの秋吉耕佑選手がこの日のテストに参加している。

■7名のレギュラー・ライダーは1日目のみの参加
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また、午後にドライ路面が得られた2日目の3月27日のテストには、コニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手、レプソル・ホンダのダニ・ペドロサ、ドゥカティー・マルボロのケーシー・ストーナー、プラマック・ダンティーンのアレックス・バロスとアレックス・ホフマン、リズラ・スズキのクリス・バーミューレン、およびチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアの7名は参加をせず、このメンバーは終日雨となった1日目のウェット・コンディションでのみテストを行っている。
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なお、初日は夕方のセッションの終盤には雨が止んで路面も乾き始めたが、どのチームもその段階でテストを中断し、ドライ路面用のテストは行わなかったという。


■豪雨の中のトップタイムはカワサキのオリビエ・ジャック

2007年初の豪雨の中での本格的なテストでトップタイムを記録したのは、2005年の豪雨の中国GPで、圧倒的に安定した走りを見せて2位表彰台を獲得し、それがきっかけとなり今年のカワサキのレギュラーシートを獲得する事になった雨男、OJことオリビエ・ジャックだ。
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■ジャックはレースの晩にチームと徹底議論

ジャックは前日のスペイングランプリの決勝レースでは、転倒後にレースに復帰したリズラ・スズキのジョン・ホプキンスの前で18位チェッカーを受けるという実質の最後尾とも言える結果に終わっており、レース当日の夜には、チームのコンペティション・マネージャーであるミハエル・バルトレミーをはじめ、多くのチームスタッフと共に、最悪の結果に終わったレースの原因、およびレースウイーク中に抱えたマシンの問題などについて、今後の改善の方向性を議論したようだ。
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■奈落の底に落ち込んだ翌日はトップタイム

その甲斐あってか、オリビエ・ジャックはこの日のテストでトップタイムとなる1分51秒422を記録し、マシンと自身の走りについての自信を回復している。レース後は本当に落ち込んだというジャックは、雨の初日について以下の通りコメントしている。

「このバイクでウェットを走るのは、ランディーにとっても自分にとっても今回が初めてでしたが、終日をかけてリアのトラクションを改善する事ができました。まだ今後も改善は進むでしょうし、現段階のバイクの感触にも満足できています。」とジャック

■ド・ピュニエも2番手タイムを記録しウェットセッティングに好感触

写真また、前日のレースを13位で終えたジャックのチームメイトのランディー・ド・ピュニエも、この豪雨のテストでジャックに続く2番手タイムの1分51秒502を記録しており、この結果から、カワサキは開幕直後の不調の2レースの後に、残りのシーズンに向けての改善の兆しを得る事ができたようだ。

「最初は雨の中でも根本的なリアのグリップ不足の問題を抱えましたが、今回の雨はウェットセッティングを行うチャンスでしたので、そのまま調整を続けて最終的にこの問題を大きく改善できました。」とド・ピュニエ

■カワサキが持ち込んだ新型パーツのテストは翌日に延期

なお、2日間のテストをフルに参加する予定のカワサキ・レーシング・チームは、現在までに抱えているリアのトラクション不足とタイヤの消耗の激しさを克服すべく日本のスタッフが持ち込んだ新型サスペンションや、エンジンのパワー不足解消を狙った新開発のエンジン・パーツのテストを初日には行わずに2日目に延期し、1日目はブリヂストンのウェットタイヤのテストと、レインセッティングの調整を中心に行い、2名のライダー揃って今後の悪条件のレースに向けての準備に良い感触を得る事ができたという。


■ドゥカティーのカピロッシはレース後に急遽帰国

カピロッシがレースの終了直後に自宅のあるモンテカルロへの帰宅を急いだ事から、ドゥカティー・マルボロ・チームの初日のテストは、レギュラー・ライダーのケーシー・ストーナーと、開発ライダーであるヴィットリアーノ・グアレスキの2名により行われた。
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■ストーナー「速く走る事は考えずウェットセッティングに集中した」

この日の午後にブリヂストンのウェットタイヤで21周を走行し、初日の5番手タイムとなる1分51秒736を記録したケーシー・ストーナーは、今回も開幕戦のカタール翌日と同様に通常のテスト日和とはならなかったが、ウェットセッティングを試すいい機会になったとコメントしている。

写真「もちろんドライであればそれにこした事はありませんが、少なくとも一日を無駄にする事はありませんでした。速く走る事は忘れて、タイヤと電子制御系のテストを今回は行っています。」とストーナー

「テストはうまくいったので満足できました。今後のレースで同じような天候になった場合は今日の結果が役に立つと思いますよ。」

なお、ストーナーは今回のテストには初日だけ参加し、2日目は開発ライダーのグアレスキのみがドライ路面での走行を行っている。テスト後、ストーナーは自宅のあるモンテカルロに2日間滞在してからオーストラリアに帰国しており、現在は母国でトレーニングを行いながら、4月20日から開催されるトルコ・グランプリに備えているようだ。


■ホンダLCR、チェカ「テスト条件としては最悪だが有意義な一日」

初日のテストで、カルロス・チェカは45周回の走行を行い、ミシュランを履くRC212Vに乗り換えてから初の本格的なウェットセッティングに取り組みながら、この日の6番手タイムとなる1分51秒827を記録している。
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「テスト条件としては最悪でしたが、作業内容には満足できています。」とチェカ

「ウェットをこのバイクで走るのは今回が初めてですから、何本かタイヤを試して今後のレースに向けての必要なデータを集めました。シャシーとエンジン調整に関するテストも若干行っています。」

「本当はドライでいくつかパーツを試す予定でしたが、今日も有意義な一日にはなりましたね。」


■フィアット・ヤマハ「雨のレースに向けての準備は整った」
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2戦目にして昨シーズンからの希望だった2名揃っての表彰台と勝利を獲得したフィアット・ヤマハチームは、IRTAテスト中からの課題でもあり、開幕戦でドゥカティーに見せつけられたエンジンパワーの差を縮めるべく、日本のヤマハがこの日の為に持ち込んだエンジンの新型パーツのテストは2日目に延期し、初日は他のチームと同様にウェットセッティングのテストに取り組んでいる。
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優勝パーティーの翌日、すぐに豪雨の中でのテストを開始したバレンティーノ・ロッシは、41周回の走行の中で初日の7番手タイムとなる1分51秒899を記録している。チームメイトのエドワーズはロッシよりも5周少ない36周回を行い、記録は14番手タイムの1分53秒104。

■雨の1日目を歓迎するロッシとヤマハ

800ccマシンになってからヤマハYZR-M1で初の本格的なウェットセッティングに取り組んだ2名は、今後のレースに役立つ情報を集めるために、喜んで雨の中に飛び出していったようだ。フィアット・ヤマハのチーム監督であるダビデ・ブリビオは、この日の雨のテストはチーム全体にとって非常に重要な1日になったと語っている。
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「今回のウェットでテストできた1日は非常にチームにとって重要でした。」とブリビオ監督

「M1のウェットでの性能を正しく理解するいい機会になりましたし、この状況に合うタイヤのセッティング情報を集めるのにとても役立ちました。今後のレースで雨に降られた場合の準備は以前よりも整いましたし、全然問題は起きないでしょうね!」


■プラマック・ダンティーンも予定を変更しウェットに集中

バレンティーノ・ロッシに続くこの日の8番手タイムである1分52秒129を記録したのは、ブリヂストンのレインタイヤで37周回を走行したプラマック・ダンティーンのアレックス・バロスだ。
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プラマック・ダンティーン・チームは、今回のテストは1日のみの参加となっており、この日を使ってレース中に抱えていた加速面でのトラブルやリアタイヤの問題改善に取り組む予定となっていたが、あいにくの天候により予定の変更を余儀なくされ、ウェット用のセッティングとデータ収集に集中する結果となったようだ。

■バロス「今後雨が降っても大丈夫」

しかしながら、アレックス・バロスは本格的なウェット用のテストが今回できた事に満足しており、マシンの感触にも自信を持ったという。
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「天気は最悪でしたが、結果には満足ですよ。」とバロス

「ドゥカティーGP7を雨の中で試すのは今回が初めてですからね。最初はいくつかトラブルを抱えましたが、チームが頑張ってくれたおかげで最終的には自信を持ってライディングができるようになりました。悪条件でもいい感触が得られていますし、速く走る事もできています。」
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「今日は2種類のブリヂストンタイヤを使っていくつか作業を進めました。特に集中したのはリアまわりです。ラップタイムが良かったので満足ですし、今後雨が降っても自信を持っていいセッティングから始められると思います。」

■ホフマン「悲しい日曜日のあとだけに」

また、期待に満ちたチームのホームレースであるスペイングランプリを、実質2周回走行したのみで失格となり落ち込んでいたアレックス・ホフマンは、レースでのストレスを発散するかのように、豪雨の中で55周回を精力的にこなし、この日の13番手タイムとなる1分52秒904を記録している。

写真「今日は本当はいい天気になって欲しかったんですけどね。悲しい日曜日になっただけに、色々試しておきたい事があったんですが、結局レイン用のセッティングしかテストできませんでした。」とホフマン

「いずれにしても、今日の結果には満足しました。800ccのドゥカティーGP7とブリヂストンタイヤで雨を走るのは初めてでしたし、いい感触が得られましたからね。」

「午後にはエンジンの調整を行い、もっとなめらかな出力特性にできないか試しました。同時に、一番いいバランス調整ができないかもテストしています。それからタイヤを違うものに変更し、満足のいくものが1本見つかりました。」

「このテストを終えてみて、またいい感触がつかめましたので、イスタンブールは面白いレースにしたいですね。」


■グレッシーニ、ブリヂストンのレインタイヤにも好感触を示すエリアス

バロスに続くこの日の9番手タイムである1分52秒198を記録したのは、前日の地元スペイングランプリで目覚ましい追い上げを見せて、最終的には3位となったフィアット・ヤマハのコーリン・エドワーズと1.5秒差の4位を獲得して注目を浴びたグレッシーニ・ホンダのトニ・エリアスだ。
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「レイン用のセッティングでも改善は大きく進みました。」と、自分のライディング・スタイルに合うスリック・タイヤをプレシーズンの終盤に見つけ、前回のレースでは課題だったタイヤの耐久性も克服して勢いに乗るエリアスは、ブリヂストンのレインタイヤにも好感触を示した。

また、前日のレースでは中盤までのチェカとの争いでタイヤを消耗し、最後は8位をキープするに留めたエリアスのチームメイトのマルコ・メランドリは、雨の初日のテストで45周回を走行し、この日の12番手タイムとなる1分52秒842を記録している。


■コニカミノルタ・ホンダ、ウェット用セッティングには好感触

コニカミノルタ・ホンダチームは初日しかテストに参加しないため、今回はウェット条件のテストのみとなったが、中野真矢選手は1日の大半をミシュラン勢の中ではトップで過ごし、最終的にはこの日の総合10番手タイムとなる1分52秒212を記録して、54周回の走行を終えている。
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プレシーズン中から解決できないフロントのチャタリング、および自分のライディング・スタイルに合ったサスペンションまわりのセッティングがなかなか仕上がらない事に開幕からの2戦を苦しんだ中野選手だが、カワサキ時代のブリヂストンタイヤからミシュランに復帰して久しぶりに試すミシュランのレイン・タイヤには、非常に大きな満足が得られた様子だ。

今回チームにとって重要だったのは、なかなかマシンから好感触が得られない中野選手が、この日のウェットセッティングではリアとフロントの両方にほぼ納得のいく感触が得られた事だろう。

■中野選手「ドライでもこの感触が欲しい」

フロントのチャタリングは依然として解消できてはいないものの、中野選手は、ドライでも今回のウェットセッティングと同じような感触を実現できれば、より速く走れる事ができるようになるとコメントしている。

写真「今回のウェットテストは面白かったですね。それに期待の持てる結果が得られました。」と中野選手

「レインタイヤはメーカーごとに性質が大きく異なりますから、ブリヂストンを何シーズンか履いた後にミシュランを試せて今回は良かったと思います。」

「当然ドライで走れる方が有り難いんですが、今日はウェットの走行をすごく楽しむ事ができましたし、フロントとリアの両方からいいグリップ感が得られています。いいラップタイムを何回か刻む事もできましたから自信にもつながりました。」

「今回のウェットで得られたバイクとタイヤの感触はすごく良かったです。ドライでもこんな感触が欲しいところですし、一度そういうセッティングを仕上げる事ができれば、もっと速く走れるのは間違いありませんからね。」

「今日は2006年型と2007年型のミシュランのウェットタイヤを比較しましたが、いい練習になりました。今日試したフロントとリアは、ウェット用としてはちょっと柔らかすぎるタイヤだったのは確かですが、色んな種類のセッティングとタイヤの組み合わせを試しながら、ドライでも役に立つ情報が得られないか分析を進めておきたかったんです。」

「フロントまわりに僅かですがチャタリングの問題が今回も発生しましたが、一日のほとんどをタイムシート上のトップで過ごせた事は大きな自信につながりましたね。」

■ベルナルデッレ監督「コーナー進入時の問題さえなければ速い」

コニカミノルタ・ホンダチームの技術監督であるジュリオ・ベルナルデッレは、今回のウェットセッティングのテストにおいて、中野選手がドライの場合には問題のあるフロントにも好感触を示した事を大変に喜んでいる。

「完全なウェット・コンディションでは初めてのテストでしたが、いい結果が得られました。」とベルナルデッレ監督
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「午後12時30分から走行を開始して、そこから4時間は休みなくテストをしました。また、主要チームのほとんどが今回のテストには参加していますから、自分たちの力を知る上でもいい目安になったと思いますね。」

「2006年仕様のミシュランのウェットタイヤを何本か試して、それがシンヤに合うように調整を施しました。シンヤにとってはRC212Vでウェットを走るのは今回が初めてですので、他にもギアボックスやサスペンションの調整などを行っています。」

「作業としては一般的なものでしたが、この経験は今シーズン中に似たような路面状況に見舞われた時のベースセッティングを決めるのに役立ちます。」

「シンヤがタイヤに好感触を示してくれたのが嬉しかったです。特にフロントタイヤですね。ドライではコーナーの進入部分に問題を抱えていますが、今回ウェット用に施したセッティングでは同じ問題が発生しなかったんです。そのおかげで、シンヤはかなりの時間をミシュランユーザーの中の最速ライダーとして過ごしました。」

「シンヤが全体の6番手タイムを記録していた時に路面が乾き始めたので、そこでテストは中断しました。」


■レプソル・ホンダもウェット用データを収集

レプソル・ホンダチームの2名のライダー、ニッキー・ヘイデンとダニ・ペドロサも、雨となったテスト初日を、レイン用のセッティングを試す有意義な一日としてとらえ、今後の悪天候でのレースに備えて多くのウェット用データを収集している。
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ヘイデンは67周というこの日最も多い周回数を精力的に走り込み、初日の11番手タイムとなる1分52秒637を記録した。また、ペドロサはこの日の51周回の走行の中、初日の15番手タイムとなる1分53秒240を記録し、2日目のテストには参加せずにチームメイトのヘイデンを残してヘレスを離れている。
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■ヘイデン「ウェットでも同じ問題が出て心境は複雑」

ここまでの2回のグランプリを終えてもフロントまわりの不調を解消できなかったニッキー・ヘイデンは、今回試したウェットセッティングでも同様の問題を最初は抱えたが、最終的には納得のいくタイムを刻む事ができたという。ドライ用の新型パーツのテストが雨のためにこの日は保留となった事から、ヘイデンにとってはマシンの理解を深める上でも、有意義な時間となったようだ。
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「今日はずっとウェット路面でしたから、バイクについてより深く学ぶのに役立つ1日でした。」とヘイデン

「ウェットでもドライの時と同じ問題がたくさん出てしまい複雑な心境でしたが、走り込むうちにタイムは出せるようになりましたし、今後に役立つ多くのデータを収集する事もできています。」

「明日はもっと改善が進められるように、いい天気になって欲しいですね。」

■ペドロサ「雨の走行経験を増やす事ができた」

ヘイデンのチームメイトのダニ・ペドロサは、今回は雨の初日しかテストには参加しなかったためにウェット用セッティングのみ試す事になったが、ここまでに雨の中でRC212Vに乗る機会が少なかった事もあり、フルウェットの路面条件を歓迎している。
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「冬季テストの間は新しいバイクであまりウェット路面を走っていませんから今日は有意義でした。雨の中でバイクがどんな挙動を見せるか確かめるのにいい機会でしたね。」とペドロサ

「ミシュランのウェット用タイヤも何本か試しました。今日は天気が変わりやすかったのでラップタイムにそれほど意味はありませんが、それでも雨の中での走行経験を増やす事ができて嬉しかったです。」


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