|  | 2008年9月7日 
  9月6日午後に行われたF1ベルギーGP予選において、Q3セッションへの進出を果たした予選上位10名のドライバーの決勝レースに向けての詳細コメントを以下に紹介する(予選の全結果と暫定グリッドはこちらの記事を参照)。
 
  
  ■1列目
 
 ●ポールポジション)ルイス・ハミルトン マクラーレン・メルセデス MP4-23
 
  今回のポールポジションは本当に嬉しいです。車の状態は良好ですし、チーム内はリラックスして作業できる雰囲気ですしね。ここのサーキットでは素晴らしい状況ですよ。
 
 前回のバレンシアのレース後にはさらなる改善が必要だと分かりましたから、それをここまでに頑張ってきましたし、今日の結果はその準備作業のおかげです。ここに来た時から快適に走れました。
 
  今日は自分もチームも全力で挑みましたよ。予選では最初にハードコンパウンドを使う事に決めましたが、オプション(ソフト)の方が良好なのは目に見えていました。1周目の序盤には右のフロントホイールを一瞬ロックさせてしまいましたが、その後にミスは一切していません。
 
 明日のレースには自信があります。
 
 
  ●2番グリッド)フェリペ・マッサ フェラーリ F2008
 
  タイムアタックはうまくいきましたが、ポールポジションにはまだ足りなかったようです。
 
 今日は一番のライバルたちに比べてスピードが若干不足していました。ただ、レースは長丁場ですし、長い距離を走りきる必要がありますから、自分たちが高い競争力を発揮できるのは間違いありませんよ。優勝を狙って戦えると思います。
 
  スタートについては、ブダペスト(ハンガリーGP)の再現は難しいですよ。特にここはスタートラインからのストレートがあそこより短いですからね。走り出したら後は様子を見ながら戦略を選んでいく必要があります。
 
 天気に左右される事はまず間違いないでしょう。もし雨ならくじ引きのようなレースになるかもしれませんね。
 
 
  ■2列目
 
 ●3番グリッド)ヘイキ・コバライネン マクラーレン・メルセデス MP4-23
 
  いい週末を過ごせています。ここまでの各セッションを通して改善を進める事ができました。
 
 今日の予選はかなり順調でしたが、結果的に見れば1列目に辿り着くにはまだ十分じゃなかったようです。タイムアタック中にミスはしていませんが、コース中盤の区間でのタイムが少し不足していました。
 
  いずれにしても、明日の見通しは明るいと思います。
 
 
  ●4番グリッド)キミ・ライコネン フェラーリ F2008
 
  Q3の2度目のアタック中に小さなミスをしました。7コーナーで大回りになり、貴重なタイムに影響が出てしまったのが残念です。それさえなければ、もう少し上のスターティング・グリッドが確保できたでしょう。
 
 車の仕上がりにはとても満足できています。自分の望み通りの挙動を示してくれる感じですよ。
 
  もちろん、もう少し上の位置が狙いたかったので少しがっかりはしています。4番グリッドは勝利を狙う上で理想からはほど遠いポジションですからね。でも、だからといって望みを捨てた訳ではありませんし、自分たちの仕上がりには自信があります。特にレースでの走りにね。
 
 いずれにしても、明日は天候に大きく左右されるでしょうから、可能な限り正しく状況を判断していく必要があります。
 
 
  ■3列目
 
 ●5番グリッド)ニック・ハイドフェルド BMWザウバー F1.08
 
  今回の予選結果と、今週のここまでの内容には満足しています。金曜日も悪くありませんでしたし、今日の午前中はトップタイムでした。それに今回の5位という結果は自分たちが今回の予選で取り得る最高の順位だったと思います。
 
 自分たちの努力がちゃんと報われるという事を認識できたのが自分にとって今回は重要でした。2〜3週間前にはいくつかの問題点に対する解決策を見つけたので改善の方向性を期待していましたが、前回のバレンシアのレースは驚くほどひどい結果でしたからね。
 
  先週のモンツァ合同テストではその解決策以外にも多くの事をいくつか学びましたし、ここではマクラーレンやフェラーリとの差が縮まったという実感があります。ただ、いずれにしても今の自分たちがレース中にペースを維持するのは難しいでしょう。
 
 今回のレースは天候が重要な鍵をにぎるでしょうし、スタートの成功が不可欠ですが、明日は路面のきれいな側からスタートできます。
 
 
  ●6番グリッド)フェルナンド・アロンソ ルノー R28
 
  予選には満足です。
 
 完全なドライになればトップ4圏内を狙うのが非常に難しくなる事は分かっていましたから、5位や6位ならいい結果と言えますね。ですから、この結果はうまく作業が進んだ事を示していると思います。
 
  明日は上位を狙ういいチャンスですし、これは年間ランキングを考えても重要な事です。今回はかなり自信がありますよ。
 
 
  ■4列目
 
 ●7番グリッド)マーク・ウェバー レッドブル RB4
 
  Q3に進出できるかどうか分からず緊張しましたね。今回もいつも通り接戦でしたし、全てのドライバーが僅差のタイムを出していましたから、最後のグループに加わるにはコンマ数秒は余分に縮めておく必要があったんです。
 
 ポイント獲得を狙う上ではいいポジションが確保できたと思いますから、明日の状況を考慮しながら戦略を進めていきたいと思います。
 
  今日はアロンソと自分が最後まで残ったのを知り嬉しかったですね。この結果はルノーならびにこことミルトン・キーンズにいる自分たちのチームスタッフ全員にとって励みになる事ですよ。
 
 
  ●8番グリッド)ロバート・クビサ BMWザウバー F1.08
 
  走行条件は今週ここまでのセッションの中では最高でしたが、自分にとっては難しい予選でした。
 
  路面は完全にドライでしたが、今週は車のバランスにいくつか問題を抱えているので全体を通してグリップ不足に苦しんでします。この影響で運転が非常にしにくいですよ。特にスパはロングコーナーがたくさんありますからね。
 
 
  ■5列目
 
 ●9番グリッド)セバスチャン・ブルデー トロ・ロッソ STR3
 
  今日の予選ではコースに出た瞬間からいい走りができました。チームが仕事をいつも通りうまく進めてくれたおかげです。上位のドライバーたちに迫る事はできなかったにしても、車の調子は本当に良好でした。
 
 予選で他のチームが燃料の搭載量に関してどんな戦略を取っていたかを明日に確認するのが楽しみですね。6位や7位からは僅かコンマ数秒の差でした。全てが正しく噛み合い始めた感じですし、今週はここまでずっと好調です。ここのコースは気分良く走れますし、自分のドライビングに合っている感じですよ。
 
  Q1の時はタイムシート上の先頭に自分の名前があるのを見て本当に嬉しかったですね。こんな経験は本当に久しぶりです!
 
 
  ●10番グリッド)セバスチャン・ベッテル トロ・ロッソ STR3
 
  今回は2台が揃ってQ3に進出できて本当に満足ですし、嬉しく思います。このサーキットでこの結果は予想しませんでしたが、自分はこの予選ではいい戦いができたと思っています。
 
 今日はドライバーにとっては本来あまり忙しくない区間で少し苦労しました。チームメイトほどにはペースをつかめていませんでしたしね。最後のタイムアタックでは少しミスをしてしまいましたが、幸い最終的な結果にそれほどの悪影響は出ませんでした。
 
  今は両方の車がそれぞれにいい戦略を持っていますから、レースではどうなるかが楽しみです。現時点のスターティング・グリッドは路面の汚れた側ですが、もしレースが雨ならきれいな側になりますよ。
 
 
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